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機械の夢
第01部「始動」
第09話
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 …さて。
 これからの事を思案する。
 今俺は宇宙連合の艦隊の中に居る。引渡しに関しては何の問題もなく、滞りなく行われた。
「…時間通りだね」
 アカツキはそう言って艦橋の入り口を見つめる。
「自分は宇宙連合所属、紫藤徹少佐です。コロニー襲撃者逮捕にご協力頂き感謝する」
 元木蓮…だろうな。
 視線で人が殺せるかと聞かれれば、出来るかもしれない。紫藤と言った男は、拘束具をつけられた俺を鬼の形相で睨んでいた。
「では、連行させていただく。おい」
 手を振ると、紫藤の後ろから二人ほど駆けてきた。同時に、俺の横に立っていたネルガルの男二人が離れる。
「少しくらい話す時間をくれてもいいんじゃない?」
 二人に拘束されながら歩く。アカツキの後ろに立っていた為、横に避けないといけないがアカツキがこちらを振り返ってきた。
「…申し訳ないが、我々は早急に本部に向かわなければならない。然るに認められない」
 お堅いねぇ。心の中じゃそう思っているだろう。アカツキは仕方がないと横に退く。
「やっと会えたな…俺は貴様を許さない。許可があれば今すぐに…」
 紫藤が塵でも見るような目つきで見ている。
 この目には覚えがある。怒りを通り越した怨みの怨嗟。俺はコイツにとっての俺になっているのか?
「…」
「何だその目は…」
 紫藤の左手の甲が側頭部を打った。
「自決防止用のマスクじゃ喋られないんじゃない?」
「…戻るぞ。連れて行け」
「テンカワ恨むなよ。これも運命さ」
 演技派を気取っているのか。芝居口調でアカツキが背中に投げつけてきた。
 ああ。恨むことはない。もしも本当に売られたのだとしても…

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「何か言う事はない…のか」
 …しまったな。つい考え込んでいた。
 尋問でも行うのか?拘束は解かれて今は椅子の上に座らされている。対面には紫藤が座わり、慮両隣には白服が二人詰めるように立っている。
 何をだ?そんな言葉を目で語る。
「貴様!!罪の無い人を殺し、あまつさえコロニーに被害を与えておきながら何故そこまで飄々としていられる!!!」
 立ち上がり、拳を握る。
 この男…
「誰か近しい人間が巻き込まれたのか?」
「そんな事は関係ない!コロニーは何万という命を守っているんだぞ!それを…貴様は危険に晒した…断じて許せん」
 …似ているな。あの男に。
 記憶に浮かぶのは、白い服を真っ赤に染めた男。
「…」
「答えろ!貴様は先の戦で戦争を止める為に動いたと聞いた…それが何故!」
 机にひびが入る。
「言っても分からんさ」
「何だと?」
「お前は月臣と同じだ。知っても決して納得しない。俺から言うことはない。さっさと始末しろ」
 出来はしないだろうがな。
「それは出来ん。貴様のような外道でも、法の
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