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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第86話:お説教?あなたが!?
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はずなのよ。金輪際こんなのは無しにしてもらいたいわね」

腰に手をあてたシャマルの口から強い調子で放たれた言葉に
俺やヴィータは身をすくめる。

「まあ、今回は大した怪我も無かったからいいようなものの・・・」

「悪かった!2度とこういうことにはならないようにする!」

このままではくどくどと説教されそうな雰囲気だったので
俺はそう言ってシャマルに向かって勢いよく頭を下げた。
そしてその勢いのままスバル達の方に向かって振り返る。

「と、いうことで本日の訓練はこれにて終了!解散!!」

俺はそう言うとそそくさとアースラの方に足を向ける。
すると、後ろから制服を引っ張られた。
見ると、キャロが俺の顔を見上げている。

「どうした?キャロ」

「えっと・・・あの・・・」

キャロはもじもじしてなかなか話そうとしなかったが、
やがて意を決したように俺の目を見た。

「ご褒美・・・もらえるんですか?」

「は!?」

俺は一瞬キャロが何を言っているのか理解できずに固まる。
が、すぐに訓練を始める前にそんなことを言ったのを思い出した。

「そうだな・・・。ま、いいぞ。約束だしな」

「本当ですか?ありがとうございます!」

キャロは嬉しそうに笑うとペコリと頭を下げる。

「で、何が欲しいんだ?」

「あの・・・前から欲しかったお洋服があったんですけど、
 いくつかいいなぁって思うのがあって・・・」

その時、キャロの背後に回り込んだティアナが俺に目で合図を送ってきた。
見ると、エリオの方を指さしている。

(ははーん。そういうことか・・・)

俺はティアナに向かって了解というサインの代わりにウィンクすると、
キャロの肩に手を置く。

「なあキャロ。さすがにいくつもは買ってやれないから、
 今度の休みにでもエリオに選んでもらってくれ。これで足りるか?」

俺はそう言って、何枚かの紙幣をキャロに手渡した。

「あ・・・はい。ありがとうございます」

キャロは呆気にとられたような顔で俺を見上げる。
俺はキャロにむかってひらひらと手を振ると、アースラに向かって歩き出した。

アースラのハッチに上がるスロープを上っていると、
後ろから追いかけてくる足音が聞こえてきた。
その足音の主は俺の横に来ると俺のペースに合わせて歩きはじめる。

「ありがとうございます。察してくださって」

俺は隣を歩くティアナを一瞥すると再び目線を前に向ける。

「別に構わないよ。でも、余計なお節介ってことはないか?」

「2人とも満更でもないみたいですよ。早速次の休みに出かける
 約束をしてましたし」

「ふーん。若いってのはいいねぇ・・・」

俺が遠
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