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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第75話:アースラ出撃
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はやての言葉に首を振る。

「いや、なんでもない。で、突入チームの指揮官だけど、
 玉座の間のチームはなのは、動力炉のチームはヴィータに指揮させたい」

「理由を聞いてもええ?」

「まず動力炉チームだが、動力炉の破壊が最終任務である以上、
 強力な物理的打撃力が必要になる可能性が高い。
 だからヴィータを選んだ」

俺がそう言うとはやては納得したように頷く。

「うん。それは納得。じゃあ玉座チームは?」

「・・・隊長・副隊長陣の中で最も対人戦闘における能力が高いからだ」

「ふーん。フェイトちゃんでもええと思うけど・・・」

「あとは、本人の強い希望だな」

「・・・そっちがメインやろ」

はやてはそう言ってため息をつきながら呆れたような表情で俺を見る。

「・・・そんなことはない。用兵家としての冷静な判断だ」

そう言った後、はやては俺の顔をじっと見た。
俺もはやての目を見つめ続けた。
しばらくして、はやては目を閉じると大きく息を吐く。

「ま、ええわ。なのはちゃんやったらうまくやってくれるやろ。
 で?突入ルートは?」
 
「ゆりかごの外壁には搭載兵器の射出口がある。そのうち、玉座の間と動力炉に
 近い数か所ずつを侵入点に考えてる。それぞれの侵入点から目標地点までの
 ルートもすでに選定した」

俺はそう言って、ディスプレイ上の図面に侵入箇所を表す数個の青い点と
侵攻ルートを示す青い線を表示させる。
それをはやては真剣な表情で見つめていた。

「最短ルートか・・・。まあ、ゆりかご内部の状況が判らへん以上
 中を通る距離は短いほうがええからね。まあ、ええんちゃう」

「了解。ならゆりかごへの突入に関してはこれで進めるよ」

「うん。そやけど、シグナムとフェイトちゃんは?」

「2人とはやてにはゆりかごの外を頼みたい」

「私も?」

はやては不思議そうに俺の顔を見る。

「いざゆりかごが動き出したら、向こうとしちゃ当然俺らに侵入されるのを
 防ごうとするだろ。ガジェットは大量に出てくるだろうし、
 戦闘機人だって出てくるだろう。そうなったとき、ガジェットを一撃で
 大量に蹴散らせるはやての火力は魅力だ」

「アースラの指揮は?」

「俺がとるさ。どうせ俺は現場には出れないんだ。
 現場の指揮をはやてに取ってもらうほうがいいだろ」

俺がそう言うと、はやては少し考えた後俺の顔を見て頷いた。

「ええよ。ま、当然の用兵策やもんね。そんときはアースラは任せるわ」

「了解」

「あとはスバルたちはどうすんの?」

「あいつらは地上で戦闘機人との戦闘にあてるつもりだ」

俺の言葉にはやては厳しい表情をする。
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