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星河の覇皇
第八十三部第二章 撤退の果てにその七

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「この辺りはだ」
「個人差がありますね」
「そうだ、だがだ」
 それでもとだ、中佐はさらに話した。
「やはりな」
「不安がなければ」
「よく寝られる」
「そうなるからですね」
「戦争でもそれは同じだ」
「勝てば不安がなくなる」
「少なくとも追い詰められている状況よりもだ」 
 つまり今のティムール軍の状況よりはというのだ。
「よくなる」
「そうなればですね」
「今の不安の話は例えだが」
「余裕が出来ることは事実で」
「普通にベッドでな」
「長く寝られる様になる」
「それでよく休める様になる」
 体力的にも気力的にもというのだ。
「そうなるからな」
「それだけに」
「今はな」
 まさにというのだ。
「勝利を考えることだ」
「全てはその為のことですね」
「今の防衛ラインの施設とな」
「その後の戦闘も」
「全てだ」
 まさにというのだ。
「その為にあるからな」
「任務にあたり休養も摂る」
「軍隊では休養も時としてはな」
「仕事のうちですね」
「今の食事もだ、では食おう」
「それでは」 
 少佐はレーションを食べつつ頷いた、その後で。
 二人共交代で酸素タンクに入った、それが終わってから自分達の休憩時間が終わるとまた仕事に戻った、それはサハラの全軍が同じで。
 二十四時間のうち十六時間の作業時間で働いていた、その介あって防衛ラインの施設はかなり順調だった。
 それでアブーも状況を見て満足して頷いた。
「今の調子でだ」
「作業を進めていく」
「そうしていきますね」
「防衛ラインの完成まで」
「そうしていく、このままいくとオムダーマン軍が来るまでにな」
 まさにその時までにというのだ。
「防衛ラインは完成してだ」
「布陣もですね」
「そちらも完成しますね」
「そうなりますね」
「このままいけばな」
 順調にいけばというのだ。
「そうなる」
「長時間の作業をしてきただけはありますね」
「そのことは」
「まさにな」
 こう言うのだった。
「この度は」
「いい判断でしたね」
「仕事を普段の倍にし」
「そして休養は酸素タンクで摂らせる」
「そうしてでしたね」
「まさに正解でしたね」
「さもないとだ」
 それこそとだ、アブーは幕僚達に話した。
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