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星河の覇皇
第八十三部第二章 撤退の果てにその五

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「やはりな」
「食っているからですね」
「訓練も激しく厳しかったが」
「それが強さの要因でも」
「普段から食っていたからな」
 それでというのだ。
「強かった」
「若し餓えていたならな」
「戦えはしなかった」
「左様でしたね」
「如何にスパルタといえどな」 
 精強であった彼等でもというのだ。
「戦える筈がなかった」
「だから食うこともですね」
「必要だったしな」
「彼等も食べていた」
 普段からというのだ、それが粗食でも。
「だから強かった」
「そうだった、連合軍は過ぎているがな」
「美食であり大食ですね」
「我々から見るとな」
 そうなるというのだ。
「かなりな、しかしな」
「その連合軍もですね」
「食っていることは事実だ」
 このことはというのだ。
「だからだ」
「戦えますね」
「そうだ」
「それもかなり食うそうですね」
「我々から見ればな」
「量はかなりで」
 少佐はさらに言った。
「質も」
「美食の極みだという」
「その様ですね」
「しかもそれがな」
 サハラから見て美食であってもというのだ。
「連合ではな」
「普通らしいですね」
「あの国の豊かさが出ているな」
「本当にそうですね」
「美味いものを大量に食える」
「そうして戦えますね」
「それこそ駱駝の丸焼きの様なものが普通にだ」
 サハラで第一のご馳走とされ結婚式等の特別な祝いの時に出されるこの料理の名前を出して話すのだった。
「出される」
「それが連合軍ですね」
「豊かさが違う」
 サハラとはというのだ。
「まるで別世界だ」
「そうなのですね」
「しかもそれを羨むことはな」
「ないですね」
「羨んでも仕方ない」
 中佐はレーションのパンを食べた、それなりの味覚レベルにあることは事実だがやはり連合の料理とは比較にならない。
「他の国のことだ」
「連合ですからね」
「あの国は別世界だからな」
「サハラから見ればそうですね」
「最早全くのな」
「違う世界で」
「食いものが違うこともな」
 このこともというのだ。
「はっきり言えばな」
「当然のことですね」
「そうなる、だからな」 
 それだけにというのだ。
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