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くらいくらい電子の森に・・・
第一章
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――――途方にくれるしかなかった

彼が残していった、薄汚れたペンダントを握り締めたまま。

少しだけ姿を見せていた夕日は、燐光を放つ雲の谷間に落ちて
ただ、雲だけがその輪郭を光らせていた。

暗くなっていく。

――――日が完全に落ちて、手元が見えなくなったとき、

それは、光った。

さっきの雲みたいに、うすく輪郭を光らせて
それは、笑った。


――――目眩がするくらい、幸福そうな微笑を浮かべて。






第一章


僕は途方に暮れていた。

12月の秋葉原は、凍えるように冷たい。
それが、朝の5時ならなおさら。
マフラー1枚巻いてない首筋は、直に早朝の冷気で冷え切っている。たまに、両手を首にあててみる。どっちも冷たくて、なんの足しにもならなかった。
そして新聞紙ごしに感じられる、アスファルトの刺すような冷気が、絶望的に僕の体温を奪っていく……

…………

「バイト代出すから、並んで!お願い!」
同じサークルの柚木にそそのかされ、そして自分も「ちょっと並んでるだけで5000円だよ!?」という甘い言葉にのせられて、つい「並ぶ並ぶー」などと二つ返事で答えてしまった。そして当日、のこのことアキバくんだりまで出てくると、金の入った封筒と、新聞紙を持った柚木が微笑んでいたのだ。

「……これ敷いて、並んで」
「……どこに」
「……ソフマップ」
「……えーと……あれ?」
「……そう、あれ」
「……何時間?」
「……11時間」

柚木があごで指した方向には、建物を取り巻くように長蛇の列が出来ていた。
そして、僕は………

<i244|11255>

「おいお前、眠るなよ。死ぬぞ」
僕の直前に並んでいた男にたたき起こされ、がばと顔を上げた
「………おうちじゃない……」
「何いってんだ、大丈夫か!?」
風体の悪い男が、僕を心配そうに見下ろしている。絡まれるのかと、一瞬身構えてしまったがそういうつもりではなさそうだ。僕がうなずいて返すと、男は「銚子おでん」と書かれた缶を差し出した。ほわりとあったかい湯気が顔にかかる。
……生き返る……
一口かじってみる。缶詰のおでんなんて初めて食べたけど、思ったより旨い。男も、同じおでんを頬張り、眉をしかめていた。
「まずいな、これ。お前らオタクはこんなの食べてるのか」
「……僕、オタクじゃない」
…だめだ。まだ頭が朦朧としていて言葉が出てこない。小学生並みの語彙力だ。
「じゃ、なんでここに並んでるんだ」
「……5000円、くれるって言われたから……」
「5000円やるから並んでろって言われて、並んだのか!?」
「んー、今月、やばいし……」
「お前、たしか昨日の6時からここにいたよな?」
「はぁ…も
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