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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第39話:TVを見ながらご飯を食べるのは行儀悪いですよ
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 ずいぶん増えたような気がするんだ」

俺がそう言うとミッド出身のティアナが頷いた。

「地上の治安維持が地上本部の責任下にある以上,何らかの方法で
 テコ入れをしないといけないだろ。理想を言えば,強力な魔導師を
 地上に配備するのがベストだよ。でも,優秀な魔導師は限られるだろ。
 その上,優秀な魔導師は本局がほとんどもってっちゃうから,
 地上の戦力増強は遅々として進まない。
 結果として,武装強化に走ろうってのも無理ない話だよ」

俺が話しを終えると,全員が考え込んでいた。
少しして,スバルが手を挙げた。

「じゃあ,ゲオルグさんはゲイズ中将の案に賛成なんですか?」

「うーん,難しいところだね。少なくとも全部に賛成ではないよ。
 大規模な防衛力の強化が必要なのは確かだろうけど,それを
 すべて武装の強化で実現しようっていうのはちょっとね。
 質量兵器の大量導入による悪魔の誘惑に勝てると断言できるほど,
 今の管理局上層部が自制心豊かとはいえないし・・・」

俺がそこまで言うと,シンクレアが俺の脇腹をつついてきた。

[ゲオルグさん,言いすぎですよ]

[そうだね。ちょっと言いすぎた]

俺とシンクレアが念話を交わしていると,なのはが俺を見た。

「ゲオルグくんが言うことはわかるんだけど・・・ね」

「だろうね。俺もあの人の強引なやり口はどうかと思うし,
 過去の文明社会の反省をもとに作られた今の管理局の方針も
 それはそれで尊重すべきものだと思うからさ」

「政治に100点満点はあり得ないってことですよね」

なのはに返答を返すと,ティアナが反応してきた。

「おっ,ティアナはよくわかってるねえ。感心感心」

「いえ・・・」

俺がティアナを褒めるとティアナは少し顔を赤くしていた。

「あーっ!ティアが照れてる!」

スバルがその様子を目ざとく見ていて,大声で指摘すると,
ティアナは顔を真っ赤にして,スバルに拳骨を落としていた。

「いったいなぁ。図星だからって殴ることないじゃん」

「うっさい!」

俺はそんな光景を見ながら,少し考え込んでいた。

(あんたは何をそんなに焦ってるんだ・・・レジアス・ゲイズ)


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