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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第32話:仲直りしましょ
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若いフォワード陣を訓練していく必要があるが,
 それはあくまで隊の戦力向上を第一義とするべきであって,
 構成員が短期的にあっても戦力として機能不全に陥るような行為は
 厳に慎むべきだ。いかに戦技教導とはいえ戦技教導隊のやり方を
 そのまま踏襲すればいいというものではない」

「仰ることは理解できるつもりです」

「では,以後注意するように。以上だ」

俺がそう言うとなのはは回れ右をして部屋を出ようとした。

「なのは」

「なにかな?」

俺がなのはを呼び止めると,なのははドアの方を向いたまま返事を返した。

「ここからは,友人としての話をしたいんだけどいいかな?」

「うん」

「なのははさ,自分がスバルやティアナにとっての何だと思ってる?」

「戦技教導官で分隊長だと思ってるよ」

「でもさっきのなのはの話を聞いてると戦技教導官の立場での話しか
 出てきてないよね」

「だって,教導中のできごとの話だもん」

「じゃあ,分隊長としてはどう考えてるの?」

「わかんない・・・」

「わかんないって・・・」

「だって,そんなふうに分けて考えたことなんかないんだもん。
 どっちの立場でも私は私だし・・・」

「じゃあ,なのはは分隊長の役割って何だと思う」

「・・・戦場で2人を引っ張ること」

「それじゃ0点だよ」

「じゃあゲオルグくんはどう考えてるの?分隊長の役割」

「戦場では作戦の目的達成のために隊員各人の能力・性格を考慮した上で
 それぞれに役目を割り当てて,状況に応じた指示を出すこと。
 平時には,隊員の能力・性格・健康状態・精神状態・隊内の人間関係を
 できるだけ細かく把握し,分隊が常にベストパフォーマンスを
 発揮できるように丁寧にケアしていくこと」

「私はそんなふうに具体的なイメージは持ててなかった」

「そっか」

「ゲオルグくんは,私がスターズの分隊長として失格だと思ってる?」

「少なくとも今回の件に関しては」

俺がそう言うとなのはの肩がビクッと震えた。

「・・・そうなんだ」

「なのははさ,ティアナが自分の能力に対して焦りを感じてることと
 その原因について知ってるよね」

「うん」

「じゃあ,この間の戦闘の後からスバルとティアナが早朝と夜に
 過剰とも思える自主トレをしてたことは知ってた?」

「そうなの?」

「うん」

「なんで教えてくれなかったの?」

「なのはは当然知ってると思ってた」

「そっか・・・」

「今日の模擬戦でやってた新しいクロスシフトさ。
 きっとティアナがなのはに勝つためにはどうすればいいか
 一生懸命考えに考え抜いた結果の戦
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