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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第123話:夏の日差しの下で
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「マリア達が頑張ったからだ」
「私達だけじゃないわ。貴方も、それに……彼らの力もあってこそ、よ」

 そう言ってマリアが目を向けるのは、颯人や奏達旧2課の者達だ。彼らはマリアの目が自分達に向いている事にも気付かず遊んでいる。

「皆が居なければ、私は1人勝手に突き進んでいた。それを皆が正してくれた。それだけよ」
「……そうか。そうだな」

 マリアと同じく、彼らに助けられた形になるガルドも、マリアの意見に賛成し笑みを浮かべると気合を入れ直す様に左の手の平に右の拳を当てた。

「さて! それじゃ、俺は俺で……」
「? 何するの?」
「何って、昼飯の用意さ。たっぷり遊べば存分に腹が減るだろうからな。腕が鳴るってもんだ」

 そう言ってガルドがクーラーボックスを開ければ、中には新鮮な野菜や肉、魚介類がぎっしりと詰まっていた。それを見て頷くと、ガルドは大型のバーベキューコンロを組み立て火を起こし始めた。汗を流しつつも火を起こし、食材の下拵えを始めるガルドは、それはそれで楽しそうだ。

 彼なりに夏の海を満喫しているのだろう。マリアはそれを微笑ましく見守りつつ、誰かが危ない目に遭ったりはしないかと周囲に目を向けるのだった。




***




 颯人達が夏の海を満喫している頃、筑波の異端技術研究機構には朔也と慎二、そしてアルドの3人が訪れていた。目的は、ナスターシャ教授がフロンティアに残したデータから構築した調査結果の受領の為である。

 研究室にて3人が目にしたのは、一見するとただの光の玉にしか見えないものであった。

「光の、球体?」
「そうですね。我々も便宜上、フォトスフィアと呼称しています。実際はもっと巨大なサイズとなり、これで約四千万分の一の大きさです」

 よく見ると球体には地球儀の様に大陸が描かれており、その地球全土を何かの線の様な物が何本も走り交錯している。まるでメロンか何かの様ですらあった。

「フォトスフィアとは一体……?」
「アルドさん、何か分かりませんか?」

 飽く迄も銃後で装者達をサポートするのがメインである彼らには、こう言った異端技術に関連する知識は最低限の物しかない。それに比べて、アルドはその道のプロフェッショナルだ。了子と共に物を考える事が出来る分、2人に比べて知識も深いし理解も早い。
 何らかの答えが得られることを期待して慎二が問い掛けると、アルドは暫しフォトスフィアをジッと見つめた後ゆっくりと口を開いた。

「……断定はできません。が、一つ気になる点を上げるとするのなら……」
「気になる点?」
「はい。あの、線と線が交錯しているポイント。そのいくつかは、皆さんと合流する前にウィズと颯人がジェネシスとぶつかった所と被ります」

 颯人と
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