暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第123話:夏の日差しの下で
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いに応える様に、奏は髪を帽子の中にしまう様にしつつ目深に被った。

 それから買い出しに向かう事が決まった4人は、砂浜から少し離れた所にあるレベルアップルと言うコンビニでアイスを始めジュースやおやつとなる菓子、更にはスイカ割りにでも使うのだろうスイカを一玉買って出てきた。
 人数がそれなりに居るという事で、買った物も多いがその中でも切歌が持つビニール袋には切歌好みのアイスや菓子が盛りだくさんであった。

 それを見て流石に黙っていられなかったのか、調が苦言を口にした

「切ちゃん、自分の好きなのばっかり」
「こう言うのを役得と言うのデース!」
「ま、買い出しの特権だな」
「その通りデース!」

 切歌の言い分も分かるのか、奏が苦笑しながらも賛同した。

 翼が彼女らのやり取りを見て笑みを浮かべつつ歩いていると、視線の先に奇妙な人だかりが出来ているのが見えた。来る時は死角になっていて見えなかったが、コンビニから出るとそれが見えるようになっていた。

 気になった4人が少し近付いてみると、それは何かによって破壊されたと思しき神社であるようだった。

「昨日の台風かな?」
「お社も壊れたってさ」

 野次馬をしている学生達がそんな事を話しているの見てみると、それが明らかに異様である事が4人の目には分かった。

 何しろ鳥居や社を破壊しているのは、夏と言う時期に見合わない大きな氷柱だったのだから。

「ん〜?」

 遠巻きにそれを見て、奏は目を細めると帽子をゆっくりと被り直した。

 その直後だ、颯人達が居る筈の砂浜の上空の方でいくつもの爆発は起こったのは。

 どうやら戦士達の休息は、そこまで長くは続かなかったらしい。その事に奏は誰にも聞こえない程度に溜め息を吐いた。
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