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少女は 見えない糸だけをたよりに
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 電車でひとつ隣の駅で降りて、歩いて10分ほど海沿いに建つ建物。少し離れて、海水浴場があって、もう、夕日に照らされているんだけど、何組かの家族連れが遊んでいた。

「おぉ 巧 久しぶりだなー 高校卒業以来だぞー」と、陽に焼けた坊主頭の人。

「遼 真っ黒だなー 久しぶり」

「こっちが彼女かー なんと なんと すごーいお嬢さんだなー えー 若いなー まだ高校生かー?」

「帯屋香波です よろしく お世話になります」

「あっ 白木遼です 黒いけどね アハーッ 巧とは小学校からの悪友です 何人かとヤンチャしてた仲間」

「オイ 仲間に入れるな 僕は 中でも一番真面目だったんだからー」

「あぁー そーだな 知らんまに成績良かった 抜け駆けしやがってー ハッハッハー それに、又、こんな若い可愛い子ちゃんを連れてきやがってー」

「まぁな 遼 電話でも言ったんだけど 泊るってこと内緒な 来春 結婚するんだけど、まだ、結婚前だし いろいろ言われるのも嫌だからー でも、遼には会わせておこうと思ってな それに、僕も会いたかったよ」

「わかってるって それで、もう、結婚しちゃうのー この娘とー だって まだー」

「あのさー 言っておくけど 香波は19だよ 結婚する時には20だ めちゃめちゃ早くないだろー」

「えぇー 19なのー 幼くみえるなー 清楚な感じだし いいなぁー うまいことものにしたなぁー」

「言い方 悪くないかー 純粋な恋愛だょ 僕は真面目だからな ハッハー」

 2階に和洋室が8室あって、トイレ付なんだけど部屋にお風呂は無い。1階が常時食堂をやっているみたいで、つづきに大浴場?がある。今日は私達を含めて5組らしい。

 夕食まで、少し時間があるので、混むから先に風呂に入れと言われたので、私達はふたりで向かった。女子の方は海の向かって大きなガラス窓になっていて、首の辺りまで摺りガラスになって、向こうからも見えないようになっていた。だけど、立つと海が開けていて、まだ、夕陽に照らされて茜色の雲がきれいに広がっていた。

 夕食は当然、海のものが並べられて、各食卓には船盛のお刺身があった。それと、サザエを各自で焼くようにと用意されていた。

「巧 ゆっくり 飲みたいけどなー まだ いろいろと厨房のことがあってな まぁ 彼女と楽しめやー」

「あぁ 何時頃なら 手が空く?」

「そーだな 9時頃ならなんとか」

「わかった その頃 降りてくるよ 飲もう 悪友よ」

「うふっ わかった でも いいのか? せっかく 彼女と・・」

「バカ 何考えてるんだよー」

 夕食の後、私達は海岸べりを散歩に出かけようとしていたら、玄関で

「おい 巧 少女誘拐で補導されるなよー」と、遼
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