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少女は 見えない糸だけをたよりに
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 お店がお盆休みになって、急にお姉ちゃんが

「香波 巧さんと 予定ないんでしょ あなたのお墓詣りに行こう」

「まぁ 予定ないんだけど 16の発表まで」

「日帰りでいいじゃぁない べつに 岡山だったら どこかホテルも空いているよ」

 結局、すぐに行動する人だから、押し切られて、島に渡る船に乗っていた。島の風景は前と何にも変わっていない。島に降り立ったのは私達だけだった。

 すぐに、坂を上り始めて、そのうち階段になっている坂道を・・。

「香波 先に行ってていいよ さすがにこの坂はきついわー」

「うん ゆっくり上っているんだけどなぁー お姉ちゃん 足 弱っているんじゃぁない?」

「なに言ってんなよー 年寄扱いしてー 誰だって こんなのきついわよー」

 そして、お墓の前に着いて、ペットボトルのお水で墓石を掃除して、お参りを済ませた。お墓の前で私は、巧のことも報告したのだ。「私 あの人にずーとついていくから」と

「海がきれいね 京都では見られないわね 香波 いいところで育ったわよ」

「うん お姉ちゃんにね 山の上から見る朝日も見せてあげたいんだけどね すごくきれいなんだよー」

「そう 見てみたいけどなぁー」

 それから、巌さんの民宿のほうに・・バクのお墓詣りもするつもりだった。民宿のある浜も変わっていない。バクの墓標の木はもう灰色になっていて、私は、持ってきたウィンナーを供えて、やっぱり、巧とのことを報告した。

「ヤッパー 香波ちゃんカエー 窓から姿が見えたもんでナー」おばさんだ

「ただいまー おばさん お元気そうでー 巌さんもお元気ですか?」

「うんじゃ 元気だぞ 今な 島の集まりでいっちょるがー」

「そうなんだー 会いたかったけどなー」

「泊っていくんじゃろー」

「うーん だって 部屋ないんじゃあないのー」

「どこでも よきゃー なんとかするがのー」

「お姉ちゃん どうしょっかー」

「うん じゃぁさ お世話になって あした その朝日見に行こうか」

「うん そうしよう 巌さんにも会いたいしね」

 私達は、浜辺で少し遊んで、民宿の夕食のお手伝いを仕掛けていたら、巌さんが帰ってきて

「おぉー 香波ちゃん お姉さんも 来てくれていたんか」

「巌さん お元気そうで 今日 お世話になります」

「なんの 手伝いしてるんか ゆっくりすればいいのにのー」

「うぅん やっぱりね 手伝いたくなるからー」

「そりゃー 助かるけんど どうじゃ 彼氏はどうした?」

「ええ 仲良くやってますよ」

 宿泊の人たちが食事をしている間に、私達はお風呂に入って、上がってきたら表で巌さんに誘われて、お姉ちゃんも飲み出した
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