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リュカ伝の外伝
リュカ'sキッチン レシピその4「言い分はカレーに無視する」
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お、お前先刻(さっき)20万(ゴールド)でセクハラする権利を売ろうとしただろが!」
「馬鹿者ぉ! 許しを得てするのと、無許可でするのじゃ了見が違う!」
凄い事を言い出すわね……流石ですわ。

「言ってる事が無茶苦茶だ!」
「だが一本筋が通ってるだろ」
「極細だ。しかも強引にな!」
「そんな些末な事は知らん!」

「じゃぁ20万(ゴールド)貸せば、俺はリュリュさんを押し倒してぶち込んでも良いんだな!?」
「それはセクハラの領域を超えている。だいたい、お前嫌われてるんだから、毎朝笑顔で挨拶するだけで、向こう(リュリュ)からしたら大いなるセクハラだ。その程度」

「に、20万(ゴールド)も出して、挨拶するだけ!?」
「だって“ハラスメント”……即ち嫌がらせじゃん。アイツ(リュリュ)お前の顔を見ただけで嫌がるよ」
確かに嫌がりますわね。

「あーもういい。あ〜もういい! 絶対に今度あの女(リュリュさん)のパンツを剥ぎ取ってやるからな!」
「それはセクハラの領域か?」
もう存在自体が彼女にとってセクハラだからなぁ……

「それこそ、そんな些末な事しるか! 俺は帰る!」
「あ……ちょっと待って」
流石に怒り心頭な閣下は席を立ち出口へ向かう。

「待てウルフ……ストップだウルフ! ステッペン・ウルフ!」
「変な渾名を付けるなぁ!」
また新しい渾名を付けられたと感じた閣下は、傍にあった包丁を力任せに投げた。危ないなぁ……

「おっと……」
だがしかし少し軌道を外れビアンカ様の方へと進む包丁。しかしリュカ様は、その包丁を何気なく左手の人差し指と中指で受け取ると、左手首のスナップだけで投げ返し閣下の頬スレスレを掠めて出口の扉に突き刺さる。扉には“ビーン”という音と共に大きめの包丁が深々と刺さってる。恐っ!

「まぁ落ち着け。お前も言ったが、細かい事は気にするな。ワイルドで行こう!」
そこまで言うと突如歌い出すリュカ様。
リュカ様にしては珍しく渋めの声で歌う……ちょっと怒ってる?

歌いながらだが、ジェスチャーで閣下を先刻(さっき)まで座ってた椅子に(いざな)うと、渋めの緑茶を出して落ち着かせる。
果たして落ち着くだろうか?

「分かった……分かったから!」
如何(どう)やら閣下は落ち着いた(というよりも諦め? 恐怖?)様で、20万(ゴールド)無利子貸し出しの話を進める様だ。
歌うのを途中で遮られたリュカ様は、ちょっと残念そうな顔。なんか可愛い。

「はぁ〜……良いだろう。細かい事は気にしない。だが無利子とは言え20万(ゴールド)も貸すんだ……ワイルドでも月々の返済計画は提示してもらう」
「お馬鹿!」(バシッ!)
「三度目っ!?」
コントかと思うリュカ様の
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