スーパーロボット大戦OGs
0043話
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「なるほど。なんともまぁ、便利なものね」
スライムを眺めながら、説明を聞いていたレモンが口を開く。
「それで、貴男が本来の歴史を知っているというのも転生特典とやらのおかげなのかしら?」
「いや、それはちょっと違うな。そうだな、何と言えばいいか。ぶっちゃけるとこの世界の事は前世で物語になっていたんだよ」
「物語?」
さすがに不審そうな顔になるが、アギュイエウス等の開発に関わっていただけあり飲み込みが早かった。
「なるほど。つまりは平行世界のような場所でどういう理由かは知らないけど、この世界の情報を無意識に観測していた人がいた……のかもしれないわね」
「そして、その観測者が無意識にその観測結果を自分のアイディアだと思い込み、世に出した?」
俺の言葉に頷くレモン。
そっち関係の知識が全くない俺としては、専門家の意見だけに納得するしかない。
「それで、これから私達は……いえ、やめておきましょう。ここで何か聞いたら、それこそ未来の流れがねじ曲がるかもしれないし、なによりも先の事を知っているのは面白くないわ」
「そういうものか? まぁ、レモンがそれで納得するならそれでいいんだが」
「ええ。取りあえず未来の事はどうしようもなくなるような内容でも無い限りは言わないでちょうだい。それと、この事を知っているのは?」
「俺以外ではレモンだけだな」
「そう、ヴィンデルには言わないの?」
正直、それを考えた事が無いとは言わない。士官学校時代に出会ってからそれなりに長い付き合いだ。だが、政府や軍上層部の腐敗ぶりを憎み始めている今のヴィンデルに教えるというのはちょっと不味い。
「そうだな。もし時期が来れば、いずれは話したいと思っている」
頭の回転が並外れているレモンの事だ。そう答えた俺の表情を見て、大体の事情を察したのだろう。
黙って近寄ってきて、俺を背後から抱きしめる。
「そう、なら私は何も言わないわ。でも、覚えておいてね。私は貴男を決して裏切らない」
「ああ、ありがとう」
レモンへと礼を言い、そのまま唇を重ねた。
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