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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
町も人も
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ュの笑顔を見たいが為に、お前がクッキーを食べ続けるのと同じ理由さ!…だが住民達は違う!町が大きくなる事よりも休息を欲しがっている…」
リュカは一旦口を閉じ、目を瞑り思いを馳せる。

「自らする必要のない苦労を勝手にして、それを認め敬えなんて都合(ムシ)が良すぎでしょ!他のみんなは休みを望んでいるのだから!そう思わない、お兄ちゃん?」
事態の深刻さを憂い悩む父に代わり、マリーが兄へと問いかける。

「エコナちゃんは実質この町の長よ!この町を牛耳っているのは彼女なのよ!上に立つ者は、常に皆の心に留意してなければならないの…民が何を望んでいるのかを把握し、そしてそれに応える様努力する。それが町長であり国王なのよティミー!貴方は知らないでしょうけど、貴方のお父さんはそれを実行しているわよ!」
母の厳しい口調に思わず父を見るティミー。

「リュカは常々城を抜け出し、市井の生活を観察してるのよ。そして民に気さくに話しかけ、国民の生活状況を把握し、何を求めているのかを理解しようと勤めてる!その結果、大臣や官僚達が推進する政策は遅らせてるけど、国民が望む政策は優先的に推し進めているのよ!貴方にはそれがサボっている様に見えてたの!?お母さんは悲しいわ…」
ビアンカの言葉にティミーは顔を上げられなくなる…
自分は父の事を少しも理解していなかった…
その思いが彼の心を重くする。

「お母さん、お兄ちゃんを責めちゃダメよ!結果的に国民の思いを理解する事が出来ただけであって、最初はサボってただけなんでしょうから!ね、お父さん!」
暗くなった雰囲気を、マリーの明るい声が塗り替える。
「まぁ…結果的にはそうなるかなぁ…」

「ほら!お兄ちゃんは最初の頃の行動だけを見て、サボっている物と思い込んじゃってるのよ!オジロンさんが常日頃から『あのボンクラまたサボって遊びに行きおった!』と、嘆いてるのを目の当たりにしているのも原因かしら?」
マリーが兄を気遣い、可愛らしく皆の心を軽くする。
ティミーもそれを理解し、苦笑いしながらマリーの頭を撫で感謝した。


「なぁ旦那…今此処で悩んでいても、あのネェちゃんが頑なになってるん、じゃどうしようもないだろう…ともかく今は気分を変えて、劇場にでも行ってみないか!?あのネェちゃんが躍起になって誘致したみたいだし…どんな物か見学しようぜ!」
「良いアイデアねカンダタさん!私も見てみたいし、劇場へ行きましょうよ!」
珍しく思い悩むリュカを気遣い、カンダタが気分転換を提案する。
そして同じくリュカが心配なハツキが、カンダタの案に便乗し観光する事を薦めた。

「良いねぇ!みんなでパーッとやりますか!」
リュカも皆が気遣ってくれてる事を察し、心配させぬ様に何時もの調子ではしゃいで見せる。
思い悩むのはリ
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