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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第68話 白い影の調査
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弟子が亡霊?と首を傾げて聞くとジャンさんはルーアン各地から目撃情報があったと話す。俺はそれを聞いてソレだけ目撃者がいるなら悪戯の線は低いと考えた。


「じゃ、じゃあ本当に幽霊がいるってこと!?」
「本当に幽霊なのかは分からないけどこれだけ目撃情報があったらさすがに無視はできないよ。今は幸い何も起こっていないけどもし犠牲者が出たら取り返しがつかないからね」
「そ、そうね……直に解決しないとね……」
「後亡霊だけでなく『幽霊船』も見たって話が出てるんだ。この情報はマリノア村の方から送られてきたね」
「ゆ、ゆ、幽霊船〜!?」


 更に幽霊船の目撃情報もあったらしくエステルは凄く驚いていた。


「それで依頼をこなす合間にこれらの事も調べてくれないかい?」
「えっ、でも……安受けはあんまりできないしあたし達も忙しいっていうか……」


 いつもなら二つ返事で承諾するはずのエステルが何故か嫌そうにしている。


「エステル、もしかしてお化けとか駄目なタイプなの?」
「え、やだ、違うわよ!全然そんなことないんだからね!」


 フィーがそう聞くとエステルは慌てながらそう言う、でも皆の視線を受け続けて笑みを消してしまった。


「……ごめんなさい、実はちょっと苦手です」
「あはは、ちょっとって感じじゃなかったけど……でもそれなら幽霊の調査は私達がやるからエステルちゃんは依頼をこなしてもらっていてもいいよ」
「ん、わたしも一緒に行動するよ。リィンもそれでいいよね?」
「ああ、単独行動は危険だしな。それに俺とフィーだけだと他の遊撃士に警戒される恐れもある」


 エステルを気遣って姉弟子が調査は自分達がすると話す。エステルにはフィーが付いていれば問題無いだろう。


「……ううん、やっぱりあたしも行くわ。怖いけどヨシュアがいなくなった時の事を想えば全然マシだもの」
「エステルちゃん……うん、分かったよ」


 こうして俺達は白い影と幽霊船の調査に当たる事になった。既に目撃証言は纏めているらしいが新たに3件の目撃情報があったためにそれを順番に回る事になったんだ。


 最初はルーアンの不良グループ『レイヴン』の元に向かう事になった。レイヴンといえば武術大会で見た事のある子達だったな。


「あいつらに会うのも久しぶりね〜」
「確か港の倉庫を根城にしてるんだったよね」
「武術大会で見かけたけど中々やる子達だったね。対戦相手が違っていたら本戦に出てたかも」
「そういえばフィーが言い寄られたんだっけ……なんだかいい気分はしないな」
「リィン君、顔が怖いわよ」


 エステルにひきつった顔でそう言われるが……うーん、我儘だと思うけどやっぱりいい気はしない。


「リィン、
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