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俺様勇者と武闘家日記
第2部
エジンベア
ミオの挑戦状
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★」
 そうなんだけど、この一週間の苦労を考えると、心臓に悪くて仕方がない。
「とにかく、城に向かうぞ。もう受付は始まってる」
 そうだ、そんなところでいつまでも立っているわけにも行かない。ユウリの一声に、私は慌てて彼の後を追いかけた。
 アッサラームではもう日がかなり昇っていたのだが、ここではまだ早朝と呼ぶにふさわしい時間帯だった。どうやら時差と言うものらしい。なので街の外観が賑やかな割に、人通りは少なく感じる。
「ねえ、そう言えばユウリは、この一週間エジンベアで何してたの?」
 ビビアンとアルヴィスが周囲の町並みを眺めてはしゃいでいる中、私は前を歩くユウリに尋ねてみた。
「路銀も少なくなってきたからな。周辺の町に聞き込みをして、討伐依頼が来ている魔物をひたすら倒して金を稼いでいた」
「ユウリ一人で!? すごいね!!」
 背中越しに答えるユウリに、私は感嘆の声を上げる。
「入国規制のせいか、最近は魔物を討伐できる冒険者が少なくなったらしいからな。おかげで懐に余裕ができたが。……というか、そのぐらい一人で出来なくてどうする」
 二言目にはユウリにそう厳しく指摘され、私はそのまま苦笑いして返すしかなかった。
 なんて言っている間に、一行はエジンベアのお城の前までたどり着いた。城門を抜けるとすぐに、コンテストの受付会場が目に入る。
「あそこの受付でエントリーできるはずだ」
「あ、うん。わかった」
 ユウリに促され少し心細さを感じつつも、皆の見守るような視線に後押しされ、私は一人受付へと向かう。
「おはようございます! 出場希望ですか?」
「はっ、はい!!」
 受付の女性は明るい笑顔で私に書類と羽根ペンを渡してきた。私は書類に目を通し、記入欄に必要事項を書く。書き終わった書類を女性に渡すと、
「ありがとうございました! 出場者の待合室はあちらになりますので、開始時間までお待ちください!」
 そう言って受付の向かい側にある大きな広間を指した。そこにはすでに数名の出場者が、椅子に座ったり身だしなみを整えたりしながら待機している。
「あ、ありがとうございます!」
 女性にお礼を言うと、私は先にユウリたちのところに戻る。あまりにもあっさりしたエントリーに、私は肩透かしを食らった気分だった。
「大丈夫? 無事に登録できた?」
「うん。なんか一週間前と違って普通に話ができた」
 あの時は目を合わせればみんな田舎者田舎者と、口を揃えて言っていたのに。外見やちょっとしたしぐさでも人の認識という物はこうも変わるのだろうか。
「受付できただけでもすさまじい進歩だな。確かに、少なくともお前からあふれ出ていた田舎臭さは消えたようだ」
 じろじろと私を眺め見ながらユウリは言った。私は複雑な表情でユウリを見返す。
「なんで素直に『可愛く
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