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ドリトル先生とめでたい幽霊
第五幕その七

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「自然と歌舞伎にも親しくなるよ」
「大阪でも歌舞伎やるしね」
「それもよくね」
「東京や京都と一緒で」
「そうするね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「大阪では歌舞伎も有名だね」
「上方歌舞伎っていうしね」
「京都と一緒にね」
「今も有名だし」
「それで文楽とも重なっていて」
「織田作さんはそちらの造詣も深かったんだ」
「そして作品の登場人物も浄瑠璃をしていたんだ」 
 作品にも影響があったというのです。
「夫婦善哉でね」
「ああ、あの作品でもなんだ」
「この辺りがまさに舞台だったけれど」
「それでなんだ」
「主人公浄瑠璃もしているんだ」
「そちらもまた」
「そうだったんだ、もう浄瑠璃はやっている人も少なくて」
 それでというのです。
「伝統芸能になっているけれどね」
「それでもだね」
「当時はまだやっている人も多くて」
「主人公達もだね」
「やっていたんだね」
「そうだったんだ、それで当時は道頓堀も今と違って」
 当時のこの場所のお話もするのでした。
「文楽だけでなく寄席とかお笑いの場所もね」
「あったんだ」
「今は食べもののお店が多いね」
「食堂に居酒屋にお好み焼き屋さんにね」
「中華料理もあって」
「そして河豚に蟹」
「食べものの場所だけれど」
 それでもと言う皆でした。
「昔は違ったんだ」
「食べることよりもだったんだ」
「お笑いの場所だったのね」
「今は吉本や松竹の舞台があるね」
 お笑いが得意な事務所のというのです。
「けれど昔はね」
「そうした場所じゃなくて」
「道頓堀に多かったんだ」
「大阪はお笑いの街だけれど」
「そうだったんだね」
「そうだったんだ」
 当時の大阪はというのです。
「まあ織田作さんは食べることも好きだったし」
「どう見てもそうだね」
「本当に食べもののお店出るからね」
「それも料理まで」
「そういうの見たらね」
「そうだね、けれどそれと共にね」
 食べることが好きでというのです。
「文楽も好きで」
「当時の道頓堀にはそうした舞台もあった」
「じゃあそういうことも観る為に」
「今からだね」
 道頓堀に行ってというのです、こうお話してでした。
 先生は皆を道頓堀に案内しました、そこはまさに皆が知っている道頓堀で紅白の縦縞の服を着たおじさんにです。
 蟹もいます、それででした。
 皆はその中を歩きつつ先生に言いました。
「今見るとね」
「本当に食べものの街で」
「観光の人も多くて」
「世界中から人が集まっているけれど」
「織田作さんもここにいたんだよ」
 この人もとです、先生は笑顔でお話しました。
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