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オズのラゲドー氏
第十一幕その七

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「いいね」
「そちらはゴッホさんの絵よ」
「その人の絵なんだね」
「ゴッホさんも外の世界におられたけれど」
 それでもというのです。
「今はね」
「オズの国におられてだね」
「ずっと絵を描いているのよ」
「そうして生きているんだ」
「もう次から次に描いて」
 そうしてというのです。
「楽しんでおられるわ」
「そうなんだね」
「あとこの彫刻もいいね」
 カエルマンは自分のそれを観て言いました。
「私を随分と格好よくし過ぎだけれどね」
「それはミケランジェロさんのものよ」
「その人が造ってくれたんだ」
「そうなのよ」
「私にしては恰好よ過ぎだけれど」
 それでもと言うカエルマンでした。
「随分とね」
「いいわね」
「こちらもね」
「こちらのオズマ姫はまさに女神ですね」
 クッキーはオズマのある絵を観てうっとりとしています。
「本当に」
「そちらはダ=ヴィンチさんの絵ね」
「その人の絵ですか」
「レオナルド=ダ=ヴィンチさんといって」
 それでというのです。
「芸術だけじゃなくてね」
「他のことでもですか」
「凄い人なのよ」
「あの、その人までなんですね」
 恵梨香はダ=ヴィンチさんと聞いて驚いて言いました。
「オズの国に来られてるんですね」
「ミケランジェロさんにゴッホさんにピカソさんにで」
 神宝も言います。
「ダ=ヴィンチさんもですか」
「他にも大勢の人がおられるのは知ってましたけれど」 
 ジョージも驚きを隠せない感じです。
「その人もなんて」
「凄いですね」
 カルロスも心から言います。
「オズの国はつくづく」
「どうしてそんな人達がオズの国におられるのか」
 ナターシャは真剣に言いました。
「わからないんですが」
「だって皆夢を持っているからよ」
 トロットは五人に微笑んで答えました。
「だからよ」
「あっ、夢を持っておられるから」
「そう、だからね」
 それ故にというのです。
「オズの国にね」
「来られたんですね」
「そうなのよ」
「ダ=ヴィンチさんもピカソさんもですか」
「そうなのよ」
「そうですか」
「だからね」 
 それでというのです。
「驚くことはないわ」
「夢を持っている人はですね」
「外の世界での一生を終えたら」
 それならというのです。
「オズの国に来られるのよ」
「だから私達がこれまで会った人達も」
「エジソンさんもベーブ=ルースさんもプレスリーさんもでね」
「関羽さんも幸村さんもですね」
「皆そうなのよ」
 夢を持っているからというのです。
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