暁 〜小説投稿サイト〜
DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜 
ライバルたち
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短い言葉で締め括るとすぐに攻撃へと移っていく。その直後、先に打順の準備に入っていた少女を呼び寄せる。

「さっきの打席いい当たり出たよね。それはなんで?」
「甘い球をしっかり振り切ったからです!!」
「じゃあこの打席はどうすれば打てるかな?」
「追い込まれるまでは厳しいコースは振らないで狙い球を絞っていきます!!」
「よし!!じゃあそれでいってみよう」
「はい!!」

駆け足で打席に向かう少女。彼女を見送るとメガネの女性はすぐに別の少女へと指示を出す。

(自分たちで考える野球……でもそれは監督からしっかりとした指導を受けていないと出来ないからな)

ネクストバッターズサークルでバットを振りながらそんなことを考えている紫髪の少女。彼女も頭の中では多くのことを考えていた。

(秋と春は私が打てなかったせいで負けた。でも、今ならどんなチャンスでも生かせる自信がある)

プレイが始まるタイミングで一度バットを置きその場にしゃがむ。

(東英にも日帝大にも負けない。ノーシードからでも勝ち上がって全国に行ってみせる!!)

気合い十分な少女はじっと相手投手を見据え打つイメージを広げる。練習試合とはいえ一切手を抜かない選手と監督。そこから感じられる熱量はどのチームよりも熱く、高い気合いを感じさせるものだった。









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