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おっちょこちょいのかよちゃん
166 少年を追い続ける
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杖の所有者の友人・冬田美鈴と行動を共にしていた。皆も丁度朝食を終えていた所だった。
(・・・杉山君、どこに行ったのよっ!!あの臆病者!!)
「ところで皆」
 ありは確認する。
「今日も杉山君を追いかける?」
「は、はいっ!それで連れ帰しますっ!」
 りえは間髪入れず質問に答えた。
「いいわ。でも、私達は戦争の世界の領土を平和の世界に取り返すって事も忘れちゃだめよ」
「はい・・・」
 りえは自分が領土攻撃班の一人である事である事を顧みた。杉山の事が気になるが自身の本来の仕事も忘れてはならないとりえは思った。
「取り返しを続ければ杉山君にきっと追いつくはずよ」
「はい、そうですよねっ!」
「冬田さん、先に進んでいいかしら?」
「あ、はあい・・・」
 りえ達は先に進んだ。

 その頃、ヴィクトリア女帝の屋敷。朝食を済ませた女帝はある報告を受けていた。
「女王様、風の便りでは杯を持つ者もこちらに接近しているとの事です?」
「また邪魔者か・・・。剣を奪い返そうとする輩にクローマー伯爵を滅した杖の所有者の他にまた厄介な仕事をしなければならないのか」
「ですがそちらの方にはエンプレス・マチルダが接近しております」
「エンプレス・マチルダ?祖国の民衆に嫌われた女であろう。信頼ない」
「しかし、彼女は神聖ローマ皇后の一人。神を操る者でありますが」
「他所の国で育った女の癖に図々しい・・・」

 紂王の屋敷。とある少年は遊女の少女と手を繋いで朝食に向かっていた。
「茂様。今日は何して遊びます?」
「そうだな・・・。たまにはスケートしたいな・・・」
「すけーと?何ですか、それ?」
「氷の上で滑るスポーツだよ」
「わあ、楽しそうです!でもここには氷はないですね・・・」
「どこか雪や氷がある所はないかな?」
「そうですね・・・。雪が降り続ける所ならありますよ。妲己様に頼んでみますね」
「ありがとう!」
 少年は朝食の場へと進む。

 りえ達は冬田の羽根で先へと進んでいた。
「どうもこうもこの先杉山君ってのが無事なのか分からないんだが・・・」
 悠一は呟く。そして提案する。
「闇雲に探すよりもいい方法があるはず。探知できるような道具を持ってる人がいるといいんだが・・・」
「あ、それなら長山君に聞いてみるといいわあ!」
 冬田が提案した。
「よし、冬田さん、その長山君に連絡してくれるかしら?」
 ありが頼む。
「はあい!」
 冬田は通信機で長山に繋いだ。
(これで大野君に繋げたらいいのにい・・・)
 冬田は内心ではそう思っていた。
「長山くうん!」
『冬田、どうしたんだい?』
 長山が応答が来た。
「長山君、だったわね?私は護符の持ち主のさりの姉のありよ。杉山君のいる所を探知できるかしら?
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