暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第六十話  衝突する魔導師
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フェイトは困っていた。



アスカside。

フェイトさんとアルフさんがジュエルシードを探しに行っている間、オレは掃除に洗濯、食事の用意などをして時間を潰す。

まあ、大体は昼間の内に済ませてしまうので、暇な時間ができる。

じゃあ余った時間は何をしているのかと言うと、オレはマンションの屋上に出ていた。

夜も遅いので、屋上には誰もいない。まあ、はっきり言ってこのマンション、人の気配がない。

今のオレにとっては好都合だ。

で、屋上で何をやっているのかと言うと……

「……難しいっス、飛ぶの」

昼間、フェイトさんが教えてくれた飛行魔法の自主練をしていたりする。

けど、上手くいかない。

何とかフワフワと浮かび上がる事はできるようになったが、危なっかしくバランスを取るのが精一杯で、ゆっくり低空飛行するものの、

「あうっ!」

数メートル程進んで地面に足をつけてしまう。

「こりゃ、自力じゃ結構な時間が掛かりそうだ。って事で、制御よろしくな、ラピ」

『了解です。マスターは出力制御に意識を向けてください』

全てのコントロールが難しいなら、ラピにバランス制御を任せて、オレは出力制御のみに意識を向ける事にした。

「そらよっと!」

再び低空で浮かび上がる。

今度はさっきと違ってフワフワ感が無く、安定した飛行ができた。まだ低いけど……

「ふう、しばらくはラピの補助付きだな」

オレは着地して、飛行魔法の感触を確かめた。

短期間にしちゃ、良くできている方だと思う。

『思考シミュレーションを組みますので、時間がある時に復習しておいてください』

ラピの言う思考シミュレーションとは、早い話が頭の中でイメージしての訓練すると言う事だ。

イメージトレーニングのスペシャル版だと思ってくれればいい。

「時間なら腐るほどあるさ。じゃあ次な」

飛行訓練に区切りをつけたオレは、別の魔法の訓練に入る。

両手を前に突き出して、そこに意識を集中させる。

力まず、だからと言って緊張を保ったまま。

オレの魔力がそこに集まりだして、ぼんやりとした影が浮かび上がる。

ック!まだダメか!

「ラピ、フォロー!」

オレの合図でラピが演算の補佐をする。すると、それまでぼんやりとした影の輪郭がハッキリとし出して、一人のイケメンがそこに現れる。

言わずもながら、それはオレの幻影だ。

ただ、その幻影は悲しくなるくらい薄くて、向こうが透けて見える。

「補助有りでまだこれかよ。お化け屋敷のバイトぐらいしか役に立たねぇな」

精一杯やってこれ。ティアナの幻影には遠く及ばない。

メンドクサそうにしながら、あいつは分か
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