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物語の交差点
とっておきの夏(スケッチブック×のんのんびより)
幽霊の正体見たりお兄さん
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いうちにグラスが移動してたの!木陰さんは知らない男の人からパンを手渡されたって言うし!お化けよ、お化けの仕業よー!!」

蛍「知らない男の人?」

木陰「ええ…」

れんげ「どんな感じの人だったのん?」

木陰「長髪で眼鏡をかけていて…。影が薄い感じの人だったわ……」

なっつん「それって兄ちゃんじゃない?」

朝霞「夏海ちゃん、お兄さんがいるんですかー?」

なっつん「うん、影が薄くて“目の前にいるのに誰も気づかない”なんてことがよくあるんだ。いつだったかなあ…あまりに存在感が無さすぎるもんだから『もうちょっと自己主張しないと』ってアドバイスしたんだけどね」


なっつんの言葉に一同が静まり返った。


小鞠「じゃ、じゃあ私たちがお化けだって思っていたのはお兄ちゃんだったってこと?」

なっつん「じゃないの?知らんけど」

小鞠「・・・なぜ気づかんかったし。」

なっつん「……ぷっ!」


愕然とする小鞠に耐えきれず、ついになっつんが吹き出した。


なっつん「アハハハハハハ!! やっぱりお化けが怖いんだー!ウチが一緒に寝てあげたあのときからこまちゃんちっとも変わんないなー!!」

小鞠「怖いものは怖いの!ってかこまちゃん言うな!」

なっつん「ふーん、怖いものは怖いんでちゅねー」

小鞠「うるさい!」

なっつん「『お化けちゃんこわーい!』って夏海ちゃんに抱きちゅいてきてもいいんでちゅよー?」ナデナデ

小鞠「気安く頭を撫でるな!! 私はお前の姉だぞ!ちゃんとお姉さんって言え!! このバカッ!アホー!」キシャー!

なっつん「わかったから落ち着きなさいチョップー」ウリャー

小鞠「」キョアー


小鞠は怒っているものの、傍から見ればなっつんに弄ばされているようにしか見えなかった。


蛍「ま…まぁまぁ……2人とも落ち着いてください」


しばらく見ていた蛍が止めに入った。


小鞠「蛍、ありがとう…」ビエーン

蛍「夏海先輩もあんまりこまちゃん先輩をいじめないでくださいね?」

なっつん「こまちゃんをいじめてたつもりはないんだけどなぁ」

れんげ「こまちゃんファイっ!」

小鞠「だから“こまちゃん”言うな!!」キー!


小鞠はまだ怒っているものの、ひとまず彼女を弄る一連の流れは終了したようだ。


一穂「……やれやれ。しかし空閑っちとこまちゃんは筋金入りの怖がり屋さんだねえ」

ケイト「OH! 小鞠と空閑センパイのカラダには金属が入っているのデスカー!?」

一穂「いや、そういうことじゃなくて...。あ、だけど“筋金入り”というのは物体の強度を高める筋金が入った金属が語源だからあながち間違いではな
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