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戦姫絶唱シンフォギアGX〜騎士と学士と伴装者〜
第1節「S.O.N.G.始動」
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空と宇宙の中間地点。虚空を漂う宇宙の藻屑が燃え尽き星へと変わる場所を、弧を描いて引き裂きながら、超音速で落下していく物体があった。

それは、地球と月の中間(ラグランジュ点)での大気圏外活動を終え、地球に帰還しようとしていた国連所属のスペースシャトルである。

システムトラブルから機能不全と陥り、このままでは機体の空中分解、あるいは地表への激突は免れないという緊急事態に、各国指導者も息を呑むばかり。

「城南大学の久住教授に確認急げ!」
「デブリの正体は、衛星○○号の一部と判明ッ!」
「外部からの操作、機体が受け付けませんッ!」

特異災害対策機動部二課はその様子をモニタリングしながら、日本海を全速力で進んでいた。

「現在の墜落予測地点、ウランバートル周辺。人口密集地です!」
「安保理からの回答はまだか?」
「外務省、内閣府を通じて再三打診していますが、未だありません!」
「まさか、犠牲にするつもりでは……」

地球の引力に掴まり地上へと墜落していくシャトルの映像を見つめ、二課司令である風鳴弦十郎(かざなりげんじゅうろう)と、部下の緒川慎次(おがわしんじ)は呟く。

「ラグランジュ点にあるフロンティアの一区画から、国連調査団が回収した異端技術と、ナスターシャ教授の遺体……」
「それが、帰還時にシステムトラブルなんて……」

遡る事二度に渡り、世界を未曾有の危機より救ってきた、二課所属のシンフォギア装者たち。

しかし、人類守護の防人たる彼女達とはいえ、その力を日本政府保有の軍備とみなされる以上、たとえ人道的救護支援であっても国外での活動はかなわず、待機を余儀なくされていた。

やがてオペレーターの一人、友里(ともさと)あおいのモニターに『APPROVAL』の文字と、細々とした英文が表示される。

「承認降りましたッ!安保理の規定範囲で我々の国外活動、いけますッ!」
「よしッ!お役所仕事に見せてやれッ!藤尭ッ!」
「軌道計算なんてとっくにですよッ!」

情報処理能力に優れたもう1人のオペレーター、藤尭朔也(ふじたかさくや)は導き出した射角を入力すると、コンソール端の液晶を素早く操作する。

直後、二課本部である次世代型潜水艦ノーチラスから、空へと向けて一発のミサイルが発射された。

「いってらっしゃ〜い♪」

そして二課所属の考古学者、櫻井了子(さくらいりょうこ)は打ち上げられたミサイルを、手を振って見送っていた。



「システムの再チェック!起動を修正し、せめて人のいない所に……」
「そんなの分かってますよッ!」

シャトルの乗組員は、死人だけは出すまいと必死に足掻いていた。

しかし、シャトルの動力部は更に爆発。
そして警報音と共に、レーダーに赤
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