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イベリス
第六話 入学式の後でその一

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                第六話  入学式の後で
 入学式は遂に明日になった、その日愛は咲の家に来た。だが咲の母は玄関で明るく挨拶をする彼女に憮然として言った。
「相変わらず派手ね」
「お洒落でしょ」
「全く、カナリアみたいじゃない」
 赤のミニスカートに黄色のタイツ、オレンジのシャツにスカイブルーの帽子という格好の彼女を見て言った。金や銀のアクセサリーも多い。
「その恰好」
「これが私のスタイルだから」
「メイクも派手だし」
「そのメイクもね」
「スタイルっていうのね」
「そう、それで咲ちゃんいる?」
「いるわよ」
 母は憮然とした顔のまま答えた。
「もうすぐ晩ご飯だしね」
「そうなの」
「折角来たし」
 母は今度は何だかんだという口調で言った。
「食べる?」
「晩ご飯一緒にしていいの」
「ええ、そのつもりで来たんでしょ」
「そんなつもりなかったわよ」
 愛はこのことは正直に答えた。
「全然ね」
「そうなの」
「ただ咲ちゃんに入学前にね」
 その時にというのだ。
「エールをしにね」
「来てくれたの」
「頑張ってねってね」
 その様にというのだ。
「言いに来たのよ」
「そうだったの」
「そうよ、けれど晩ご飯一緒に食べていいなら」
 それならというのだ。
「私もね」
「一緒になのね」
「食べさせて。それでメニュー何?」
「咲の好物のハンバーグと」
 母は愛に早速話した。
「マカロニグラタンとシーフードサラダに海老フライよ」
「全部私も好きよ」
「それは何よりね。あとお父さんも帰ってるから」
 愛にとって叔父にあたる彼女もというのだ。
「一家三人でこれからってつもりだったのよ」
「じゃあ私も入って」
「四人ね。じゃああがってね」
「それじゃあ」
 愛も頷いてだった、黒のブーツを脱いで。
 そのうえで家にあがった、そうして咲達がいるリビングに行くと先が愛を見てすぐに笑顔になって言ってきた。
「いらっしゃい、お姉ちゃん来てくれたの」
「わざと連絡しないでサプライズでね」
「お姉ちゃんらしいわね。それじゃあ」
「一緒にね」
「食べようね」
「全く、愛ちゃんはいつもだな」
 咲の父も憮然として言った。
「突然来るな」
「驚くでしょ」
「ああ、携帯あるんだから」  
 それならと言うのだった。
「ちゃんと咲にも話さないと」
「そこで言わないのが面白いから」
「突然来ることがか」
「咲ちゃんも喜んでくれるし」
「お姉ちゃんだったらね」
 その咲も笑って言った。
「私もね」
「そうよね」
「ええ、じゃあこれからね」
「一緒にね」
「飲んで食べてね」
「そうさせてもらうわ」
「沢山作ったしね」
 母も言ってきた。
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