第四百五十九話 一つになってその十二
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「それは」
「そうか」
「そう、だから」
それでというのだ。
「着替えた方がいい」
「そこまで言うか」
「センスが酷過ぎるから。ただ美味しそうに食べてくれることは」
ももはこのことは微笑んで話した。
「嬉しい」
「こんな美味い苺のケーキははじめてだ」
「もももそう思う」
「あんた凄いな、じゃあ俺は苺をデザインしたティーシャツを着るな」
「それは最低」
ももはファッションについては容赦がなかった、しかし彼が食べることについては一切文句がなかった。
その食事の後でだった、智樹は憤懣やるかたない顔で言った。
「どの人も隙がないっていうか覗いたり触ったらどうなるかってな」
「殺気凄いよね」
「ああ、だからそれ以前にだよ」
春雪に話した。
「何も出来ないな」
「さっき君郁美さん観てたけれどね」
「あの人も凄い身体だけれどな」
それでもというのだ。
「触ったらアウトってのはな」
「わかるよね」
「その時は俺は半殺しじゃ済まないな」
そのことが目に見えているというのだ。
「だからな」
「うん、止めておいた方がいいよ」
拓武もこう言った。
「絶対に」
「そうだよな」
「どの人も」
「ねむりんさんだってな」
彼女もというのだ。
「爆裂魔法が待ってるな」
「その時は覚悟しておいて下さい」
そのねむりんも言ってきた。
「爆裂魔法なら私ですから」
「そうだよな」
「容赦なく吹き飛ばします」
そうされる前から宣言した。
「本気で」
「そうなりたくないしな」
「ではですね」
「見るだけにするな」
「そうしておいて下さい」
「何か穿いてない様に思えるけれどな」
智樹はここでこう言った、勿論二頭身でだ。
「ねむりんとかアクアさんとか」
「いえ、穿いてます」
「何かギリギリのアングルばかりでそう見えるんだよ」
「ちなみに黒です」
「そうなのか?」
「はい、穿いてはいます」
本人がこう言った。
「和真のスチールで盗まれたこともありますし」
「盗まれるってことはな」
「穿いているということですね」
「そうだよな、穿いてないとな」
智樹は腕を組み真剣な顔で述べた、二頭身で。
「やっぱりな」
「盗まれないですから」
「だからだな」
「はい、私はです」
実際にというのだ。
「穿いています」
「それも黒か」
「そうです」
「見えなくても穿いていて黒なんだな」
智樹の口調はしみじみとしたものだった。
「流石に会長も黒はないけれどな」
「まあ黒を穿いてる人も多いけれどな」
今度は一誠が言ってきた。
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