暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/WizarDragonknight
クリスマス
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「パーティの招待状、変なこと書いてないですよね」

 今日はもうクリスマスイブ。
 ラビットハウスの開店準備を粗方終えたころ。カウンター席の方から、そんなチノの声が聞こえた。
 ハルトがカウンター席を見返せば、ココアが食器を整理しているところだった。チノが、ココアが取り出した招待状を見て固まっている。

「どうしたの? チノちゃん?」

 ハルトはチノに近づく。すると、ココアがキラキラの笑顔で同じ招待状をハルトに渡した。

「ハルトさんも! これ、今夜と明日の夜のパーティの招待状だよ!」
「また『ウェルカムかもーん』とかの意味不明な文章でも書いたの?」

 そういいながら、ココアから招待状を受け取る。真ん中で折ったそれには、

『さあ 聖なる夜の時間だ 来るがよい!』

「……うん、まあ。ココアちゃんの友達なら、きっとわかってくれるよ」
「ひどい!」
「どうして普通の招待状を書かないんですか……」
「ノンノン。将来の町の国際バリスタ弁護士パン屋小説家にとって、普通のじゃ満足できないんだよ」
「ごめん、もう一回言って」
「私、普通のじゃもう、満足できないの……!」
「そっちじゃないし言い方なんかいやらしいし! なんかココアちゃん、将来の夢増えてない?」
「へへ。あ、でも最近は大道芸人もいいなって思ってるよ?」
「そ、そう……」
「あとでパーティで、面白い出し物期待してるからね!」
「へいへい。お姉様の期待に沿えるものをご用意しておりますよっと」

 ハルトは招待状をポケットにしまった。その時、ラビットハウスの扉が開く。

「ただいま! 雪すごい降ってきたよ……!」

 赤いコートに身を包んだ可奈美。彼女はビニール傘を振って、傘に積もった雪を振り落とした。
 彼女の言葉に、店の外を見てみれば、昼間の見滝原は一面の雪景色になっていた。もともと白の成分が多い木組みの地区ではあるが、雪も相まって、ほとんど白一色になっている。

「本当にすごいな……今年はホワイトクリスマスになりそうだね」
「うーん……この寒さじゃ、ハルトさん、剣術の立ち合いとか無理?」
「クリスマスくらいは剣から離れなさい。さてと、そろそろ開店したほうがいいんじゃない?」
「そうですね」

 チノが頷いた。
 すでに時刻は四時を回っている。夜に備えた準備も完了し、ハルトは看板を出した。

「よし、それじゃあ……

 開店! メリークリスマス!」



「こんばんは! 遊びに来たよ!」
「ラビットハウスが混んでる! 珍しい!」

 入店早々そんな失礼なことを言ったのは、チノと同じくらいの年代の少女たち。
 それぞれ、条河麻耶(じょうがマヤ)奈津恵(なつメグミ)という名前だと、ハルトも知ってい
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ