暁 〜小説投稿サイト〜
とある地球外生命体が感情を知るまで
3 あそび
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
もちろん今日あおいちゃんと会えたこともとっっっても嬉しいの!」

「…………そう」

 それと、まだなのはと居ると暖かくなるのはよくわかっていない。初めて感じた時から時間は経ってはいるが、未だに暖かいは継続している。

 更に今、その暖かいは急に温度を高めた。暑いという段階にまである。

 確信はない。根拠もない。だが、こういう感覚をおそらく……『おともだち』というのだろう。

「……なのは」

「なぁに? あおいちゃん」

 だが、足りない。判断要素も何もかも。今のはただの考察に過ぎない。だからこそ...

「……私と、永く『おともだち』でいてくれる?」

「! うんっ! うんっ!! もちろんだよ!!」

 口約束だが、なのはなら受け入れてくれると思っていた。これで感情について永く効率良く知れるようになったわけだ。

 確か、地球ではこういうときはこう返すはず。

「ありがとう」

 ……それを告げた瞬間何故かまた抱き締められた。なんで? ……わからない。




 ──────────────────────




「──じゃ、遊ぼっか!」

「……何をする?」

「おままごと!」

「ん」

 少し時が進み、なのはが本日やる遊びを提案してくれた。

「……前と、同じ?」

「うん!」

 なのはとの遊びは興味深いものがある。例として今からやる『おままごと』が挙げられる。この『おままごと』は何故か地球人が地球人の真似事を行うというもので、基本的には夫婦の真似事を行うものらしい。

 いつもではあるが、この時私が夫役、なのはが妻役となっている。

「……ただいま」

「おかえりなさい! ご飯にする? お風呂にする?」

「……それじゃ、ご飯」

「はーい!」

『べんち』を台とし、なのはが架空の場所から何かを取り『べんち』に置く動作をする。それらは『りょうり』らしい。

「はい! めし上がれ!」

「……いただきます」

 今のはなのはに教えてもらった地球での作法らしい。何やら食事を行う際、感謝の意味を込めて『いただきます』と言うのだとか。

「……おいしい」

「えへへ、たくさん食べてね!」

 あと、『おいしい』と言わないとダメみたいだ。何が『おいしい』のか分からないけど。

「……ごちそうさまでした」

「お粗末様でした!」

 さらに、食べ終わった後『ごちそうさまでした』と言わなくてはならないらしい。不思議なものだな……

「じゃあ次はお風呂だね!」

「ん」

『おふろ』、と言えばたまにあの者たちに言われ近くの川で身体を水で洗浄したりするが、それだろうかといつも思う。


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ