暁 〜小説投稿サイト〜
MOONDREAMER:第二章〜
第三章 リベン珠
第12話 THE LUST 1/4
[1/8]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 玉兎の使う秘密の通路をその後も勇美と鈴仙はひたすら進み続けた。ちなみに花畑を抜けた先は大海原が広がっていたが、そこも二人は問題なく進んでいったのだ。
 そして今いる所は辺り一面薄紫色で、そこに無数の泡が浮かんでいるといういかにも夢の空間らしい幻想的な光景が広がっていた。
「綺麗……ですけど……」
 そう呟きながら勇美は真っ当な事を思うのだった、『一体ここはどこらへん』なのかと。その疑問を彼女は迷う事なく鈴仙にぶつける。
「鈴仙さん、一体ここはどの辺りなんですか?」
「そうですね〜」
 その勇美の疑問に鈴仙は暫し考え込む。それはどの辺りかを説明するのは口では些か難しいからだ。
 そして、考えた後で彼女はこう答えた。
「う〜ん、『第四塊安』というしかないですね」
「『かいあん』……ですか?」
 聞き慣れない言葉に勇美は首を傾げる。そして、それを鈴仙は当然の反応だろうと心の中で頷くのだった。
 そして鈴仙は、改めて分かりやすく勇美に説明していく。
「あ、ごめんなさいね、分かりづらい言い方で。そうね、これは通し番号みたいなもので、いうなれば『ワールド1-4』的な意味合いよ」
「成る程、分かりやすいです」
 勇美はそのゲームが好きな故に、鈴仙にそれを例えにしてもらってすっきりと内容を飲み込む事が出来たのだった。
 だが、その例えを用いた事をすぐに鈴仙は後悔する事となる。
「それなら、ここにクッパ大王や偽クッパがいるって事ですね♪」
「いやいない」
 そんな亀の化け物いてたまるか。第一ここは建物内に溶岩を溜め込んでいるという理不尽かつ物騒極まりない城ではないし。
 だが、気を取り直して鈴仙は言うのだった。
「下らない事言ってないで行きますよ。ここまでくれば月は近いですからね」
「はい♪」
 昔夢中になったゲームの話題を下らないと言われた事はさておき、勇美は鈴仙に言われるままに歩を進めていくのだった。
 そして、しばらくこの紫の泡の空間を歩いていた二人だが……。
「「!!」」
 二人とも場の空気が変わるのを肌で感じたのだ。
「これは一体……?」
「もしかして……」
 その正体を計りかねる勇美に対して、鈴仙は何となく見当を付けていた。──出来れば当たっていて欲しくない予想であった。
 そして、それは起こった。何もない筈の空間に周りの物と同じ、泡のような物体が集結していったのである。
 その後、その泡は粘土細工のようにこね上げられ、徐々に明確な形となっていった。それは、こういうシチュエーションではお決まりの『人型』だった。
 人型となった泡。後はフィギュアのようにそこに着色がなされていき、より完全な人の姿となっていった。
 その光景を見ながら勇美は呟いた。
「やっぱりクッパ大王がいたんじゃないですか?」

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ