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おっちょこちょいのかよちゃん
121 異世界からの依頼状
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 三学期が始まり、かよ子はコートを着て寒さを感じて家を出て行く。
「行ってきま〜す!!」
「行ってらっしゃい」
 まき子は娘を見送った後、ポストを開けた。その時、二通の封筒があった。まき子が普通の郵便物とは違和感があった。一通は自分宛。そしてもう一通は娘宛だった。
(これは一体・・・!?)
 まき子はまず自分宛の封筒を開けた。読むうちに感じ取った。大きな戦いが間もなく始まるという事を。

 かよ子は学校に行く途中、ある人物と会った。
「あれ、まるちゃんのお姉さん」
「え?ああ、確か、かよちゃんだっけ?」
「は、はい」
 まる子の姉と会った。
「明けましておめでとう。今年も宜しくね」
「は、はい、宜しくお願いします・・・」
 かよ子はお辞儀をした所、帽子を落とすといういつものおっちょこちょいをやってしまった。かよ子は帽子を拾い、改めてまる子の姉に質問する。
「と、ところでまるちゃんは?」
「まる子?あのバカ、また寒い、寒いって言って布団にくるまってるのよ。また遅刻ギリギリで来ると思うわ」
「そ、そうなんだ・・・」
 かよ子はまる子に新年早々遅刻しないで欲しいと思うのだった。
「あ、よし子さんだ、じゃあね、かよちゃん」
 まる子の姉は友達の所へと行き、かよ子と別れた。

 かよ子は学校に着いた。
「あ、かよちゃん、あけましておめでとう!」
「たまちゃん、とし子ちゃん、おめでとう!年賀状ありがとう」
「うん、今年も宜しくね」
「それにしてもまるちゃん、まだ来ないね」
「うん、途中でまるちゃんのお姉さんに会ったんだけど、寝坊してるんだって」
「新学期早々寝坊なんだ・・・」
 たまえは苦笑した。
「おう、山田あ!」
 後ろからかよ子を呼ぶ声がした。
「す、杉山君・・・!!」
 かよ子は杉山の顔を見て赤面した。
「年賀状、ありがとうな。今年も何かあったらいつでも助けてやるぜ」
「うん、ありがとう・・・!!」
 かよ子はそう言われて嬉しく思った。そして遅刻ギリギリのところでまる子が現れた。
「はあ、はあ、間に合った・・・」
「ま、まるちゃん・・・」
「ああ、皆・・・。明けましておめでとう・・・」
 まる子は肩で息をしており、挨拶をするのにも苦労した。そしてすぐに戸川先生が入って来た。
「皆さん、明けましておめでとうございます。冬休みはどうでしたか?」
 楽しかったと言った者もいれば、紅白やレコード大賞を見ていたと言う者、旅行に行っていたという声も聞こえた。だが、3年4組全員が出席という訳ではなかった。欠席者一名。しかも、病気や怪我ではなかった。理由は行方不明である。
「ですが、そんな中、藤木君の行方が未だに分からない状況です。藤木君が戻ってくる日を待ち続けるしかありません」
 戸川先生
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