第九百九十七話 フランツさん
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第九百九十七話 フランツさん
オーストリアさんは神聖ローマ帝国からオーストリア帝国になった時に上司の人にこう尋ねました。
「一世になられたのですね」
「二世からな」
「そうですか、私の上司としては」
「これまでは神聖ローマ帝国の上司だったからな」
それでというのです。
「私は二世だった」
「一世はマリア＝テレジア女帝のご夫君で」
「そうだ、私の祖父上でな」
「貴方は二世でしたね」
「だが卿の主としてはな」
「一世になりますね」
「そうなる、しかし名前が同じ者が多いと」
オーストリアさんの上司の人も思うことでした。
「複雑になるな」
「それは事実ですね」
「どの国も二世や三世がいる」
「それが欧州の特徴にもなっています」
「人の名前は案外少ないものだな」
「その辺り清もその様ですし」
オーストリアさんも思うことでした、人の名前は国によりますが実はあまり多くはないものみたいです。
第九百九十七話 完
２０２１・１・２２
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