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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURU其は天上より堕ち流れる死を奏でる者〜MuR〜
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†††Sideオーディン†††

「アギト、シグナム。君たちは自らが望む戦いをすればいい」

私は今、サーチャーの魔道・イシュリエルを通してアウストラシア騎士団の戦況を観ている。オリヴィエを将とした騎士団は、リサとアギトとシグナム、十数人の騎士を残して進軍を再開した。それにしても驚いたな。リサが率いる騎士隊ズィルバーン・ローゼのメンバーの中に、知った家名を持つ騎士が何人か居た。

(シャルロッテは今も昔も恵まれているな・・・)

セリカ・グラシア。名前もそうだが外見までがソックリなため、騎士カリムの先祖だろうな、やはり。
エレス・カローラ。先の次元世界で友となり、主となったセレス・カローラとそっくりだったため、彼女の祖先で違いがない。それはつまりヨツンヘイム皇族の末裔を意味するのだが、今は無視できるだろう。
グレーテル・ヴィルシュテッター。シャルが生前率いていた騎士団の副将だ。彼女の血族もまた生き残っていたんだな。大戦では敵同士で、堕天使戦争では味方だったグレーテル。懐かしさが溢れてくる。
しかし今は思い出に浸っている場合じゃない。リサは、シャルの意思が宿った“キルシュブリューテ”を手に、あの第一騎士エーアスト・リッター・風の騎士公オペル・オメガ・シュプリンガーの子孫らしいヨハンと戦っている。

「シャルの奴、リサにちゃんと託したようだな。それにしても良いタイミングだった。シャルの宿ったキルシュブリューテが無ければ、ヨハンの初撃でリサは殺されていたぞ」

エインヘリヤル・シャルに頼まれて“キルシュブリューテ”の複製品(オリジナルは、シャルの魂と共に転生したはずだ)を、永遠固定(私が消えても残り続ける)の魔道を掛けてリサに返還した。生前のシャルが記した自伝なる魔導書を読んで、独学でシャルの戦術を組み立てたリサにとって本物のシャルの戦術はどう映っただろうな。
とりあえずはリサの閃駆にも無駄な動作が消えたし、複数の変換資質の属性攻撃も出来ているようだ。今あの場でヨハンとまともに戦えるのはリサだけだ。アギトと融合しているシグナムでもおそらく五合目まで切り結べればいいくらいだ。それ以上は速度で圧倒的に負けているシグナムが死ぬ事になる。シグナムですら勝てない相手と今、リサとシャルは戦っている。

「・・・・ヴィータとアイリ、クラウス達はどうだろうか・・・」

リサ達の事を信じ、次はシュトゥラ騎士団方面に飛ばしたイシュリエルと回線を繋ぎ、戦況を確認する。シュトゥラ騎士団はアウストラシア騎士団とは違い、途中まではマクシミリアン艦隊で移動、艦隊戦が激化したところで降下し馬で進軍だ。今はイリュリア艦隊と戦闘中。ヴィータ達が降下するのはもう少し後だな。
なら次は、ヘルウェティア・ヴィンランド・シュヴァーベンの同盟艦隊とイリュリア艦隊が戦闘
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