暁 〜小説投稿サイト〜
最弱能力者の英雄譚 〜二丁拳銃使いのFランカー〜
第二十話
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
てば、敗者復活のトーナメントに組まれることができる。

 そんな戦った彼らのためにも、俺はやらなければならないと、改めて身を引き締める。
 それが今俺にできることだ。
 そして、絶対に成し遂げるんだ。

 決意を新たに、ランク祭会場のドアを開ける。
 開けたと同時に、凄まじい人だかりがあった。
 盾田剣士戦と同じくらいには、人数が埋まっていたからだ。
 俺がここに来る前に、決戦があったということもあるためだろう。
 本日敗者復活戦、最終本場2回戦目ということもあり、会場の人数を高い位置で一望する。

 次の俺の戦いを楽しみにしているんだろうか? それはさすがに自意識過剰か……
 それほどまでに関心を持ってくれていることに、心の中で感謝をして、待合室の裏手の方へと歩いていく。
 ああそうか今日は敗者復活戦最終日だからな……

 そう思いながら丁字路を抜けると、選手待合室の前のドアで剣先生が待っていた。
 ドアによっかかりながら、不快考え事をしているのか、煙草を咥えながら遠くを眺めるようにして地面を見ている。
 そんな彼女に声をかけた。

「こんにちは先生、こんなところでどうしたんですか?」

 そんな質問を投げかる、それと同時にタバコの灰が、彼女の服に落ち、風に乗って地へと飛ばされる。

「おう、タスクか。お前を待っていてな…… 話があるから中で話さないか?」

 そう返すと、靴の裏で煙草の先端にある火を消す。
 消した煙草をポケットの中に入れると、待合室の中へと右手の親指で指した。

「うっす」

 二人は待合室の中へと入った。



 中にある時計を見ると、戦闘開始まであと50分もある。
 剣先生は、二つの椅子が向かい合っている、入ってきたドアが近い椅子の方へと腰かけた。
 話は10分ほどでいいかと考え、愛銃のSIG SAUER P228 XX?ダブルクロス?の整備を机に置いて始める。

「ここもあまり変わらんな」

 彼女はその待合室を一望して、俺の方を見た。
 そうこのESP学園の元は、この島にあった中学を取り壊して新たに整備された学校だ。
 彼女は、そこの学校の生徒であったらしい、二人で訓練をしていた際に話してくれた。
 もとは柔道部の部室だったらしく、このような待合室に変えたと言っていた。

 島の住人は、機関がESP学園を作るために、都会へと移住させたらしい。

「そういえば話って何ですか」

 そんなことを聞きながら、特注のフォーミングボアクリーナーを銃身の中へと軽く噴射させて中を洗浄する。

「まずは…… そうだな。よくここまでこれた、さすがは私の教え子だな」

 手を腰に掛け、どんなもんだと胸を張っていた。

「まだ敗者復活戦です
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ