暁 〜小説投稿サイト〜
おっちょこちょいのかよちゃん
78 隣人の高校生
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
!ありがとう!あと『次郎長』の皆も知った方がいいって言ってたからブー太郎とまるちゃんも誘ってくれるかな?」
「ああ、いいぜ」
 かよ子は次に長山を誘った。
「あの、長山君」
「なんだい?」
「私の隣の家に住んでるお兄ちゃんが清水(ここ)に来た話を聞かせたいって言ってたんだ。私も聞いてみたくなったんだけど、長山君もどうかな?」
「ああ、いいよ。そういえば文化祭の時、三河口さんのお兄さんが来て言いがかりつけて乱暴してたよね。それももしかしたら関係があるかもしれないね」
「え、ああ、そうだね」
 次にかよ子は冬田を誘う。
「冬田さん、私の隣の家に住んでるお兄ちゃんが清水に来た理由を聞かせたいって言ってたけど冬田さんも行く?」
「え、私があ?私は別にい・・・」
 冬田は渋った。
「大野君も来るよ」
「ええっ、大野君もお!?行くわあ!!」
 大野の名を出されるとつい人が変わる冬田だった。

 かよ子は自分の家に帰ると、すぐ隣の家の門へと行く。
「ああ、かよちゃん」
 三河口が丁度帰ってきたところだった。菓子や飲み物を持ってきていた。
「今日の事、皆に話したら来てくれるって」
「そうか、ありがとう。俺も友人達も呼んだよ」
「そうなの?」
「うん、すみ子ちゃん達も来ると思うよ」
「うん、わかった、楽しみだね」

 やがて、長山や冬田、組織「次郎長」が来て、やがて濃藤、北勢田、奏子、組織「義元」、そしてたまえも来た。たまえが来た理由としてはまる子が親友だから誘ったのだろう。皆は羽柴家に入って三河口が間借りしている部屋では狭いと思い、居間に集まった。
「皆、集まったね。それじゃ」
 三河口は用意した飲み物と菓子を皆に振舞った。
「それじゃ、今日は皆来てくれてありがとう。俺の昔話を聞きにね」
「なあ、三河口さん」
 杉山が呼ぶ。
「俺達、石松から聞いているんだが、不思議な能力は三種類あって、あんたはその全てを持っているんだってな」
「うん、もちろんだよ。だが、文化祭の時には兄貴に対しては発動する事ができなかった。それは俺は異世界の敵とか、日本赤軍とかいった『本当の敵』にしか使えなくなったんだ。でも、小学生の頃、俺が清水に来る前の事だな、普通の人にも平然と使って人を傷つけてきたんだ」
「今のお前はそう見えないがな」
 濃藤が言った。
「うん、ここに来て凶暴な性格を変えようと決めたんだ」
「でも、私は三河口君がそんな風には見えないわ。文化祭の準備も片付けもあんなに頑張ってたんだもん・・・」
「でも、頭の中身も性格も変えなきゃいけないって思ったんだ。だから今の自分がいるんだよ。それじゃ、俺が小学生の頃の話をすべて聞かせよう」
 三河口はジュースを飲んで話を始めた。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ