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おっちょこちょいのかよちゃん
78 隣人の高校生
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 秋が深まり涼しくなった。かよ子は高校の文化祭での事を思い出していた。隣人のおばさんの甥・三河口健の兄が現れ、彼を人に迷惑かけているという理由で暴行していた事、さらには日本赤軍がテロを引き起こしたという事・・・。
(赤軍の攻撃もそうだけど、そういえばあのお兄ちゃんはなんでおばさんの家にいるんだっけ・・・?お兄ちゃんのお父さんとお母さんは・・・?)
 かよ子は母に聞いてみる。
「お母さん・・・」
「え、なあに?」
「隣のおばさんちのお兄ちゃんの事なんだけど・・・」
「ああ、健君の事ね」
「あのお兄ちゃん、どうして隣のおばさんの家に住んでるんだっけ?お兄ちゃんのお父さんとお母さんってどうしてるの?」
「ああ、そうね、健君が来たのまだかよ子が幼稚園に行ってた頃だからね。そろそろ話してあげてもいいわね。お隣のおばさんにも言っておくわ」
「うん、ありがとう」
 かよ子は礼をした。

 まき子は隣の家で奈美子に相談する。
「奈美子さん、うちの子が健君がなんで清水に来たか知りたがってたんだけど、健君に話してあげてもいいかしら?」
「健ちゃんの事?うん、健ちゃんにも言っとくよ」
 奈美子は承諾した。

 その頃、三河口は部屋で横になっていた。
「健ちゃん」
 叔母が入ってきた。
「はい」
「隣の山田さんとこのかよちゃんが健ちゃんがウチに来た理由や経緯を知りたがってたって聞いたけど、かよちゃんに話してあげてもいいかな?」
「あ、はい、自分の口で言いますよ。そうだ、この情報は他の皆にも知ってもらう必要があるかもしれませんね。かよちゃんの友達にも教えとこうかなと思うんですが」
「うん、いいよ。そこは健ちゃんに任せるよ」
「はい」

 朝、かよ子は丁度家を出たところ。三河口も家を出た所だった。
「やあ、かよちゃん。おはよう」
「あ、三河口のお兄ちゃん・・・」
「おばさんから聞いたよ。俺の昔話聞きたいんだってね」
「あ、うん・・・」
「かよちゃん達にももっと詳しく教えてあげなきゃいけない時が来ると思っていたんだよ」
「そうなんだ・・・」
「杉山君や大野君、いや、組織『次郎長』の皆や冬田さんや長山君とかも連れて来た方がいいよ。俺が住んでるおばさんちに呼んでくれるかな?」
「うん!」

 学校でかよ子は大野と杉山に話しかける。
「あ、あの、杉山君、大野君・・・」
「おう、山田あ。どうかしたのか?」
「実は私の家の隣に住んでる三河口ってお兄ちゃんが清水に来た理由を杉山君達に話したいって言ってたんだ・・・」
「ああ、あの兄ちゃんか・・・。行ってみるか、大野!」
「ああ、そういえば次郎長もあの三河口って兄ちゃんには三つの不思議な能力(ちから)を全部持っているって石松が言ってたよな。俺も気になってきたぜ」
「うん
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