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吸血鬼になったエミヤ
041話 学園祭編 まほら武闘会
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シホさん。でもなんか私、嫌な予感がするのだけど……」
「アイリ。きっとその思いは間違いじゃないと思うよ? もしかしたら噂に聞く“あの”まほら武闘会だったら昔はいいけどインターネットが発達している昨今じゃ厳しいかもしれないからね」
「切嗣さんはまほら武闘会についてなにか知っているんですか?」
「まぁね。僕も噂でしか聞いたことはないけど、なんでも25年前までは裏世界の住民がこぞって参加していたらしいからね。
それに、シホにも関係してくるけどあのナギ・スプリングフィールドも25年前に参加していて優勝しているらしいからね」
「あのナギが……」
「初耳な話ですね、シホ様……」

そんな話は初めて聞いたのでまだまだナギの事を知らない事が多かったんだなとシホは感じていた。
とにかくシホ達はそれで龍宮神社まで向かうことにしたのだが、到着してみたらそれはもうたくさんの人が集まっていた。
見れば格闘家とわかるような恰好をした人が複数いた。
そしてその中にはよく見ればネギや小太郎、他にも3−Aの戦闘に長けている猛者達もほとんどがいた。

「わー! なんかすげー光景だな! 天下一武闘会でも開くのかな!?」

士郎がそれで興奮しまくっていた。
それとは別としてネギ達がシホの姿に気づいたのか近くに寄ってきた。

「あ、シホさん。シホさんも見学に来たんですか?」
「はい。ネギ先生達も……?」
「そうなんですよね」

シホとネギが呑気に会話をしているが、タマモはタマモでアスナ達に話しかけていた。

「アスナに刹那さん達は先ほどぶりですね〜」
「「えっ……?」」
「(ん……?)」

アスナ達のそんな反応にタマモは内心で首を傾げた。
反応からして先ほどの事で気を遣ってくるというのを予想していただけになにも知らなそうなそんな表情に思わず疑惑が深まる。

「その、アヤメさん、先ほどとは……?」
「ですから、先ほどまでわたくし達を尾行していましたよね?」
「えっ!? そうなの!?――――あー……もしかして、また使ったのかな……?」
「恐らくですが……」

アスナと刹那は二人だけが分かるそんな会話をしているが、タマモはいまいち要領を得ていないために、二人に近寄っていく。

「……なにやら訳ありみたいのようですね……そこのところを後で詳しく教えてくださいましね?」
「「は、はい……」」
「それに、話的にもしかしたらわたくし達と一緒にいる人達の事は知らなそうですしね」

タマモの推測は、果たして当たっていたようだ。
アスナと刹那はイリヤとアイリの姿を目に入れて驚きの顔をしていた。

「シホに、似ている……」
「そうですね……」
「なるほど……(これは時渡りの術かなにかですかね……にわかには信じられませんが……)」
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