◆外伝・四◆ 〜伏龍と美周嬢〜
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議だ。
「周瑜。身体に触れるが、良いか?」
「診察なのだろう? 構わん、妙な真似さえしなければな」
「俺は医者だ。見くびって貰っては困る」
「ふっ、冗談だ。お前に任せる」
頷いた華佗さん。
周瑜さんの豊乳に手を当てたり、さすったりを始めた。
はわわ、な、何か凄く……いえ、これは診療行為だって。
「む?」
「どうかしたのか、華佗?」
「……周瑜。胸が痛む事はないか?」
「……隠しても仕方あるまい。時々、お前の言う症状がある」
「やはりな。今度は、俯せになってくれ」
「ああ」
ゴロリと、周瑜さんは背を向けた。
項の辺りが、とても艶っぽい……って、さっきから何かえっちな事ばかり考えちゃってるよぉ。
でも、お尻は格好良く締まっているし、腰のあたりにも無駄な肉などまるでないし。
見なきゃいいんだけど、どうしても眼が行ってしまう。
「ふむ、ふむ……。この辺りは痛むか?」
「クッ。確かに、そこは触られると痛いな」
「なるほど。……こっちはどうだ?」
「先ほどの場所程ではないな」
「……やはりな。少し、氣を送るぞ」
また、かざした手が光る。
「胸の奥が、暖まる気がするな」
「その辺りに、お前の病巣がある。恐らく、心臓だな」
「そうか。……それで、私の余命は?」
「放置すれば、持って五年というところか」
「……五年、か」
周瑜さんは、あまり衝撃を受けたという風情じゃない。
たぶんだけど、察していたのかも知れない。
「だが、お前に治癒させる意思があるなら話は別だ」
「ほう。治せるというのか?」
「俺を誰だと思ってる。五斗米道の医術は、そういう患者を救う為にあるのだぞ?」
自信たっぷりに言う華佗さん。
「なら、是非頼みたい。報酬は望むままに出そう」
「報酬など要らん」
「しかし、私の病はいろいろな医師が見放したものだぞ? それを治せるというのなら、私は費えを惜しむつもりはない」
「そうか。周瑜、一つだけ聞かせてくれ」
「ああ」
「寿命は天の定めるところ、と悟る者もいる。お前は諦めた、と言っていたが……生に執着はあるか?」
「あるさ。願う事ならば、あと十年……いや、可能な限り生き続けたい」
「理由は?」
俯せのまま、周瑜さんは首だけを此方に向けた。
「なに、単純なものさ。親友との約束を守りたい、それだけだ」
「親友との約束、か」
「そうだ。私は、雪蓮に天下を獲らせたい。幼少のみぎり、そう約束したのさ」
「……成る程。私欲と言えば私欲だが、至極単純だな」
「華佗。夢でしかない事だが、私に取っては大事な事なのだ。どうだ、やってくれるか?」
「いいだろう。ただし、準備が必要だ。お前の病巣は、なかなかに手強い」
「ならば、明日から初めて欲しい。必要な物があれば、遠慮せ
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