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転生したらまたしても猫娘だった件
NO.007 フォウの説教
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なければもしかしたらイズクは別の道を行ったかもしれない。オールマイトにも振り向いてもらえなかったかもしれない……もしくは無個性のまま個性社会に耐えきれずに最悪自殺もしたかもしれない……ありとあらゆる可能性がイズクにはあったんだよ】
『…………』

そんな、諭すかのようなフォウから次々と出てくる言葉に、出久はすこし泣きそうになっていた。
そうだ、色々な奇跡のような出会いがあっていまの自分があるのに、そんなオリジンを忘れていたなんて……出久はそれで後悔する。

【そして、これはイズクに言う最後の説教だけど、リムルの行いを否定するという事は私の過去の行いも否定しちゃうの……?】
『そんなこと……!』
【そう……イズクはそれくらいの制約をリムルに押し付けようとしているんだよ。
すべてが正しくて間違っているかなんてわからない。
リムルが悪の道に進むかどうかだなんて誰も予想できない。すべてはその時の状況によるんだよ。
オールフォーワンももしかしたら『個性を奪う』なんて個性が発現しなかったらもっと違った形になっていたかもしれない……。
だから、イズクもリムルを補佐しようって決めたんでしょ?】
『うん……』
【だからさ、リムルを縛ってあげないで。きっと自由に動いた方が良い方に好転すると思うから。イズクが私を救ってくれた時の様に……】

そこまで言われて出久は心の中で、

「(確かに傲慢だったね……何様もいいところだ。トレイニーさんは言ったじゃないか。この世界は弱肉強食だと。リムルさんもそれで強くなろうとしているんだ。それを他人の僕が妨害しちゃダメだよね)」

そう思ったあとに、

『うん。フォウ、ちょっとリムルさんに謝ってくる』
【うん。そうした方がいいね。それでこそ私が大好きな人の事を思いやれるイズクだよ】
『………フォウ、ありがとう』
【うん♪】

それで近くで寝ているのか分からないが動いていないリムルに出久は近寄っていって、

「リムルさん。少しいいかな?」
「お?どうしたんだ、イズク。改まって?」
「うん。ちょっと謝ろうと思って」
「謝る? なにを……?」
「うん。僕はさっき君の事を縛ろうとした。スキルをむやみに乱用しないでって言って……」
「…………」

リムルは真剣な雰囲気だと感じて黙って聞いてくれている。
それだけで出久はありがたい気持ちになって、先ほどのフォウの話をなぞるように話して謝罪をリムルにした。










俺は少し感動していた。
さっきは怒ってたのに、今はすぐに謝罪をしてきて、そして「スキルは自由に使っていいよ。僕が口出しできる立場じゃないからね」と自由を許してくれた。
それだけでもう俺はちょっと心休まる気分になっていた。

「でも。なん
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