暁 〜小説投稿サイト〜
曇天に哭く修羅
第四部
Bブロック 8
[1/2]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
「よーし、これでナイフが消えたね」


向子はすっきりした視界に清々しい気分となったが対する春斗は追い込まれたことに表情を曇らせた。


「使っていない能力は一つしかないが、近接戦闘する為のものだからな……」


あれを多用する気は無い。


「これで行くか」


黒鋼の【練氣術】を元に春斗が生み出したオリジナルの魔晄操作技術。

左手に魔晄で出来た剣が現れた。


「【江神式練氣術】。【斬魔(ざんま)】」


薄く透き通った白銀の刃。

その斬れ味は春斗自身の外装を上回っており、魔晄防壁を無視して斬れる。


「江神式練氣術。【追刀(ついと)】」


春斗が外装を投げると空中で停止。

黒い直刀と春斗は魔晄で出来ている見えない縄のようなもので繋がっている。


「会長の足を止めますよ?」


序盤で使った【重転じ軽変ず(オルタ・グラビティー)】だ。

最大出力で向子の動きを重くする。


(僅かでも攻撃を当てる可能性を上げないと勝負にならないのでね)


春斗は向子が多少、重く、遅くなった程度で何とかなる相手ではない。

身を以て体感している。

だからまだ攻めない。


夜天中月(ムーンレイズ)


春斗が宙に投げた黒刀は月光を帯びる。


「げっ、またそれか」


舞狂悪魔(エイレナオス)】より多い数の攻撃。

しかし先程の強化して他の能力と合わせた666本のナイフより脅威ではなかった。


先刻(せんこく)とは違うぞ」


春斗が魔晄の刀、斬魔を振る。

数百の三日月が刃となって飛ぶ。

向子は重い体を【空間移動(テレポート)】と【空間接続(アクセション)】で動かしながら、【空間振動(シェイキング)】で月刃の動きを緩め、エネルギーを拡散し、【空間歪曲(グラインド)】で狙いを逸らす。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「言いましたよね。先刻とは違うって」


春斗が言うや否や、空中に留まっていた黒い直刀の外装が動き出し刃を振るう。

其方からも三日月型の飛刃。


「変則の二刀流ってわけか。しかも片方は手から離して操るなんてね」


魔晄で春斗と繋がっているとは言え『独立型』ではない外装を自分から遠ざけた状態で操るのはリスクが高く、これを為せるのは極めて優れた魔晄操作の技術が有ってのことだ。


(速さや正確さは強化した舞狂悪魔に劣るけど、攻撃の数と密度は圧倒的にこっち。しかも別々の方向から攻撃してくる本体が2つ)


この試合で一度に生み出した手数としては、今の春斗がしている攻撃が一番多い。

しかし向子にもやりようは有る。

舞狂
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ