第91話
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自らが”道化を演じる事”を示す異名だったのですね。」
「………確かにメサイアから話を聞いた通り、よほど親しい人物でない限りギュランドロス陛下の事を完全に理解するのは難しいようだな。」
ギュランドロスが口にした意味深な答えにその場にいる全員が驚いている中ガイウスは目を丸くし、レンは意味ありげな笑みを浮かべ、リウイは感心した様子でギュランドロスを見つめ、ミュゼは静かな笑みを浮かべ、ラウラは真剣な表情でギュランドロスを見つめた。
「……ギュランドロス陛下。今までの貴方に関する話で、貴方とヴァイスハイト陛下はとても親しいという話は聞いてはいるが、かつてヴァイスハイト陛下がメルキア帝国に所属していた時代に一体何があって、貴方達は今のような関係を結んでいるのでしょうか?」
「確かにそれは気になっていたね……貴方とヴァイスは性格等は全く違うようだし、先日Z組の諸君がメサイア君から聞いた話だと貴方がかつて治めていた国はヴァイスの祖国である”メルキア帝国”に何度も戦争を仕掛けていたとの事だが。」
その時ミュラーとオリヴァルト皇子が真剣な表情でギュランドロスに質問した。
「クク、随分と懐かしい話だな……てめぇらも知っての通り俺のユン・ガソルとメルキアはかつて何度も戦争をしていた。そしてその戦争でエルミナがセンタクス領の首都を占領する快挙をしたんだが………そこにヴァイスが副官と僅かな兵達と共にセンタクスを占領していたエルミナの部隊を撃破して、エルミナを退却に追いやったんだよ。……後でヴァイス達から聞いた話だと、”影の国”って所からの帰還直後の出来事だったそうだぜ?」
「ええっ!?そ、それじゃあヴァイスさんとリセルさんは”影の国”から帰還した後、すぐに自国の領土を取り戻す為の戦争に参加していたんですか……!?」
「そういえばあの二人は戦争の最中に”影の国”に巻き込まれたという話だったわね……」
ギュランドロスの話を聞いたアネラスは驚き、シェラザードは真剣な表情で考え込んでいた。
「で、俺はその話を聞いた時に直感で感じたのさ……ヴァイスハイト……奴も俺と同じ”力”を持っている事にな。」
「ヴァイスとあんたの”力”が同じだと……?あいつは優れた軍人や政治家のようだが、異種族の血が入っていなければ、あの不良神父のような何らかの特別な”力”も持っている訳でもないただの人間のはずだぜ?」
ギュランドロスの話が気になったアガットは目を細めて指摘した。
「そんな”小せぇ話”じゃねぇよ。俺が言っている”力”とは真の王者たる者だけが持つ、幸運を招き寄せる絶対的な力たる”天賦の才”だよ!」
「……………」
「フフ、なるほど………ヴァイスハイト陛下とギュランドロス陛下……お二人は当時の”時代が望
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