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提督はBarにいる。
提督と早霜のこっそり賄いメシ・2
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逃して腹ペコなんだって。な?頼むよ〜」

 そう言いながら天霧は左手で腹を抑え、右手で拝んでくる。

「……ま、仕方ねぇか」

「やりぃ!」

 そう言いながら天霧は、ウキウキとした雰囲気を漂わせて早霜の隣に座った。





「……とはいえ賄いだからな?余りそうな材料でチャチャッと作るモンだからあんまし期待すんなよ?」

「わかってるって。それに、提督の作る飯は何でも美味いって知ってっからさ」

「言ってろ……ったく。調子がいいっつーかなんつーか」

 天霧とそんなやり取りをしながら再び冷蔵庫の中身とにらめっこを始める。厚揚げに、豚挽き肉……あ、キムチが賞味期限ギリギリじゃねぇか。これも使っちまおう。

「うし、こんな所か」

 他に使うのはニラ位だな。さて、チャチャッと作っちまおう。

《切って並べてチンするだけ!?厚揚げのキムチ蒸し》※分量2人前

・豚挽き肉:150g

・厚揚げ:1/2枚

・白菜キムチ:80〜90g

・ニラ:1/2束

・酒:大さじ1

・醤油:大さじ1/2

・ごま油:大さじ1/2

 さて、このレシピは切って耐熱容器に並べてチンするだけで出来るお手軽レシピだ。まずは材料を切っていく。厚揚げは縦半分に切り、1.5cm幅に切っていく。ニラは3cmの長さに白菜キムチはざく切りにする。

 耐熱容器に厚揚げを重ならないように並べ、挽き肉を軽く握って小さな塊にして全体に均等に並べる。その上からキムチとニラを散らし、全体に酒、醤油、ごま油を回しかける。これで準備完了。後はふんわりとラップをかけ、500wのレンジで6分30秒チンするだけ。加熱が終わったら取り出し、挽き肉の色が変わっていればOKだ。




「ほらよ、『厚揚げのキムチ蒸し』。それに白飯と味噌汁……まぁ味噌汁はインスタントだが」

「おぉ〜美味そうじゃん!いっただっきまーす!」

 天霧は白飯にキムチ蒸しを乗せ、大きく口を開けて飯と一緒に頬張った。リスの様に頬を膨らませてもっちゃもっちゃと咀嚼する様は、年頃の娘というより運動部所属の食べ盛りの男子のようだ。

「うんまっ!厚揚げに豚肉の肉汁とキムチの酸っぱ辛い汁が染みてて、それがめっちゃご飯に合う!」

天霧はそんな事を言いながら更にがっついている。その横で早霜は先程の手帳にキムチ蒸しの作り方をメモしている。そしてそのレシピの料理名の横に○で囲んで『磯』の字を書き込んでいる。

「ん?その磯って字は何だ?」

「あ、その……これは」

 何となく言い難そうにしている早霜。磯、磯、磯……磯という字で料理が絡むとなると浮かんでくるのは1人だ。

「……磯風絡みか」

「……はい」

 早霜の話に
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