第五百九十三話 戦がわかっている
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第五百九十三話 戦がわかっている
サラディンさんはエジプトに真剣なお顔で言いました。
「まさにだ」
「イングランド軍との戦いは」
「エルサレムがかかっている」
「奪還したけれど」
「また奪われるかも知れない」
こう言うのでした。
「だからこれまで以上にだ」
「真剣に戦う」
「見るのだ」
サラディンさんは前を指差しました、そこにはそのリチャードさんが率いている十字軍がいます。その彼等はといいますと。
「歩兵を騎兵隊の左右に置いているな」
「盾に槍を持って」
「あれでは騎兵隊で奇襲は難しい」
「しかも長弓隊もある」
「こちらで弓で攻撃しようとしてもだ」
「それも難しい」
「戦がわかっている」
リチャードさんはというのです。
「これはそうそう攻められないぞ」
「そうなのか」
エジプトもその軍勢を見て隙がないと思いました、戦う前からもうリチャードさんの資質はわかっていました。
第五百九十三話 完
2020・7・4
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