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Fate/WizarDragonknight
キャスター
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ーの腕がもたなくなっていく。むしろ、取り落としてしまいそうになる。
 あの破壊力を考えれば、自分もまどかも、目の前の少女も犠牲になることは想像に難くない。
 どうすればいい。ハルトが必死に考えていた時。



令呪(れいじゅ)をもって命ずる! 攻撃を止めなさい! キャスター!」



 その時。
 少女より、途轍もない量の魔力が溢れた。
 紫の光を放つ魔力。その輝きが増せば増すほど、それは無理矢理キャスターの体の自由を奪っていく。
 そして、行方を失ったディアボリックエミッションは、
 キャスターの左肩に向かった。

「……」

 唖然とするしかなかった。
 こちらへ向けられていた矛先が、突如として自身の左肩へ切り替え、その結果、彼女の左肩から先が木端微塵になっていた。

「どうして……?」

 そう疑問に思ったハルトに、次の試練。

 庇ってくれた少女が、振り向きざまにこちらへ銃口を向けたのだ。
 どこにでもある、およそ女子中学生には似合わない凶器。

 ディフェンドが間に合ったのは、間違いなく運がよかったとしか言えなかった。

「次から次に……まどかちゃん!」

 ハルトはまどかの手を掴む。彼女が何かを言う前に、コネクトの指輪を起動。

「逃げるよ!」

 出てきたバイクにまどかを乗せ、アクセルを入れる。

「待ちなさい!」

 それはキャスターの声か、少女の声か。去り行くハルトには分からなかった。
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