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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三十八話 銀河帝国・自由惑星同盟連合軍vs新生・自由惑星同盟―第四次ティアマト会戦 その3
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外の何物でもない。
『なるほど・・・・あなたがね』
何故、殺さなかったのか。シャロンがここに転生してから、彼女の胸に初めて悔恨の念が生まれた。けれど、今となっては遅い。遅すぎる。仮にチャンスがあったとしても殺しただろうか。シャロンはその問いを自分自身に向けて発し、それがNOであると思った。理由は――。
「私はこの旅で色々な事を学ばされた。そして傲慢、慢心、力に頼ることこそが最も愚かな事だと知った。まずは正面から互いの気持ちをぶつけ合うべきだったことに気が付いたの。ラインハルトたちを殺す前に、私は話し合うべきだった。今では心からそう思うわ」
『随分な綺麗ごとね』
「ええ、綺麗ごとよ。そして綺麗ごとと言えるだけのことをあなたはやってみたの?やってみたうえでそれを言っている?」
『フッ・・・・・小娘に意見されるとはね。いいでしょう、それに免じて答えてあげるわ。・・・・答えはNO、よ』
シャロンは眼を閉じた。七色の光が徐々にシャロンを押している。
『理想なんてそんなものね。忌々しいことに復讐はそれよりも程度が低い』
「全艦隊、撃て!!!」
誰かの号令する声が聞こえた。それがラインハルトか、ヤンか、はたまた別の誰かなのか、シャロンにとってはもはやどうでもいい事だった。全艦隊からの砲撃が殺到し、ローレライの旋律の七色の光と拮抗していたシャロンのオーラを侵食していく。
ローレライの旋律の最終楽章が高らかに歌われる中、シャロンの身体は虹色の光に飲み込まれていった。
* * * * *
ローレライの旋律を歌い終わった瞬間、フィオ―ナは崩れ落ちた。それはカロリーネ皇女殿下も同様だった。
そのほかの人々はシャロンの反応が消えたことをそれぞれの場所で知った。
「シャロン・イーリスの反応、消失しました!!」
「ターゲットの存在、確認できません!!」
オペレーターたちの報告がこれほど力強く行われたことはなかった。
「やったの・・・・ね」
旗艦アールヴァルにおいてアレーナはつぶやくように言った。信じられなかった。シャロンが消滅するにしてもアーレ・ハイネセンを媒介にしてこの宙域一帯を、さらにはこの宇宙そのものを文字通り「消滅」させることもできたのだ。
それをシャロンはせずに消滅した。そのことが何を意味しているのかアレーナにはわからなかった。
ラインハルト、そしてヤンはそれぞれの旗艦上で敵の消滅を確認した。報告がなくとも二人ともそれぞれの肌で感じ取っていたのだ。
一拍置いて各艦隊、全艦隊が震えわたった。誰しもが持ち場を離れて立ち上がり、勝利の咆哮を発していたのだ。それはローレライの旋律以上にこの宙域を震わせた。
「イルーナ姉上・・・・見ていてくださいましたか?」
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