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星々の世界に生まれて〜銀河英雄伝説異伝〜
疾走編
第二十二話 展望
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厄介だな。食べたくないのに、先輩に勧められて仕方なく食べた…みたいなモンだろう?」
「いえ…まあそんな側面もありますが。食べてみたら意外に美味しくいただけましたよ」
「はは、そうか。まあよろしく頼むよ。四千隻の艦隊を三人で切り盛りせにゃならんのだからな。早く一人前になって貰わねば困るんだ」
「こちらこそ宜しくお願いいたします、大佐」

 フレデリカちゃんはまだこの店で働いていた。エル・ファシルが同盟の手に戻った後、母親と戻って来たそうだ。もうすぐ士官学校を受験するという。
そうだな、たしか794年に次席卒業、だったもんな。
そもそもグリーンヒル家はエル・ファシル在住なんだろうか?アニメだと当時のグリーンヒル大将が救国軍事会議のクーデター前に、死別した奥さんの墓参りをしていた。時期的にも地位的にもクーデター前にハイネセンを離れるとは思えないから、あの墓はハイネセンにある、ということになる。という事はグリーンヒル中将自身はハイネセン出身なんだろうな。フレデリカちゃんや奥さんは、奥さんの療養の為に奥さんの実家に滞在していたか、仕事で滞在していたのだろう。
「フレデリカちゃんのお父さんも軍人なんだっけ?」
「軍では相当偉いみたいです。中将って言ってましたから」
「そ、そうだね、中将って階級はめちゃくちゃ偉いんだよ」
「家では全くそういう風に見えないんですけどね。そんな事より、ヤン中尉…今は少佐ですよね、ヤン少佐はエル・ファシルには戻って来てないんですか?」
「残念でした。ヤン少佐は今は昇進して中佐になられた。第八艦隊の作戦参謀をやっているよ」
「そうなんですか!…あーあ、ウィンチェスターさん達じゃなくてヤン中佐がエル・ファシルに戻って来ればよかったのになあ」
「おいおい、そいつはひどいな。脱出騒ぎの時は俺やオットーだってヤン中佐を手伝ってたんだぞ?…さてはヤン中佐にホレてるな?」
「ち、違いますっ!私はヤン中佐に憧れているだけでその…」
「ムキになるところがまた怪しい、なあオットー?」
「やめろよ、いたいけな少女をからかうのは」
「そうよ。軍人のイメージダウンにつながるわ。この店も出禁になっちゃうかもでしょ!」
「…え?」
また俺が攻められる流れなの?なんなんだよ一体…。


791年3月8日 アスターテ星系、EFSF、旗艦リオ・グランデ
オットー・バルクマン

「閣下、第十一艦隊が離れます」
「うむ」
”第十一艦隊旗艦より入電、『新生エル・ファシル警備艦隊ノ新タナル旅立チト、ソノ航海ノ無事ヲ祈ル』以上です“
「返信なさいますか?」
「そうじゃな。バルクマン、返信内容は任せる」
「はっ。……オペレータ、第十一艦隊旗艦に返信、『御厚意ニ感謝ス。貴艦隊ノ愉快ナル航海ノ無事ヲ祈ル』、以上だ」
“はっ。了解しま
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