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雲に隠れた月は朧げに聖なる光を放つ
第七話 解放者と神代魔法
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宮だね」


「そうか‥‥‥よし、それじゃあ樹海の大迷宮をこれからは目指そう。だがその前に、少し実戦トレをしてからだな。オスカーの感覚を戻すためにも」


「そうだね‥‥‥そうしようか」


と、いうわけで俺たちはオスカーのリハビリ兼トレーニングを開始するのだった‥‥‥。

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オマケ

「ふぅ〜‥‥‥ほんわかぁ‥‥」

俺はオスカーの住処にある風呂にのんびりと入っていた。本格的な風呂は久しぶりなので、とても気持ちが良い。
例にもれず、日本人の俺は風呂が大好きなのだ。


ぽけ〜‥‥と天井を見つめる。その時だった。


ヒタヒタと足音が聞こえ始めたのだ。気配感知で確認したところ、一人のようだ。


タプンと音を立てて湯船に入ってきたのは‥‥‥。


「‥‥聖、お前なあ」

聖さんである。一応一人で入ると伝えたのだが‥‥。


「いいじゃん。久しぶりに二人で入ろ?」


‥‥俺たちは幼少期からの知り合いだ。小さい頃からよく一緒に風呂に入っていた。多分、聖が死ぬまで続いてた‥‥。

「まあ‥‥‥いいか。ユエは?」

「後で甘えるって。千秋さんの立場を頑張って奪おうとしてるよ?」

「‥‥それはない」

「強固な意志だねぇ。カッコいいよ」

「一応聖の位置も変わらんがな」

「あ、『特別』の位置?」

「おう。彼女ではないけど‥‥‥失ったら俺が暴走する。まあストッパーなのかな」

「‥‥あの時は凄かったもんね」

俺たち二人は、聖が死んだときのことを思い返した。


『もしかしたら生きてるかも‥‥‥』


受け止められなくて‥‥‥‥


『ウワアアアアアアアアアアアアア!!」


壊れて‥‥‥


『復讐してやる‥‥』


憎しみを持って‥‥‥


『あと、一人‥‥‥‥』


また壊れて‥‥‥


「ま、色々あったよなあ‥‥」

しみじみそう思う。

「もう、離れないからね‥‥‥」

聖が、俺の左肩に頭を乗っけてきた。どかす理由もないので、右手で髪を撫でる。


千秋が最愛ならば、聖は一心同体のパートナーと言ったところだ。きっと、お互いに依存し続けて離れられない。そんな存在。

(やれやれ‥‥ホントにハーレムかもな)


俺は思わず苦笑いをしながら、聖の雪のような白髪を撫でるのだった‥‥‥。
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