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雲は遠くて
155章 遊ぼう。人生、即、無条件な遊び。つまり、芸術なのだ。
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も、
すばらしいです。いつの間にか、ぼくの世界を見る目も、
美しい世界を見てる感じへと、変わっている気がします!」
そんなコメントを書いた。

・・・沢木友香(ゆうか)さんは、あの岡本太郎と同じくらいの才能がある・・・

 信也は 心底そう思ったから、彼女に Facebook の『友達リクエスト』をしたときに、
そんなことをメッセージ書いたりもした。

 岡本太郎は『 今日の芸術 』の16ページに、
「生きる よろこび」と題して こう語っている。

「まことに、芸術っていったい何なのだろう。素朴な疑問ですが、それはまた、
本質をついた問題でもあるのです。芸術は、ちょうど毎日の食べ物と同じように、
人間の生命にとって 欠くことのできない、絶対的な必要物、
むしろ生きることそのものだと思います。
しかし、何かそうでないように扱われている。そこに現代的な錯誤、ゆがみがあり、
そこに今日の生活の(むな)しさ、そしてそれを反映した
今日の芸術の空虚も出てくるのです。すべての人が現在、瞬間 瞬間 の生きがい、
自信を持たなければいけない。そのよろこびが芸術であり、
表現されたものが芸術作品なのであります。そういう観点から、
現代の状況、また芸術の役割を見かえしてみましょう。」

・・・岡本太郎さんの言っているとおりで、沢木友香(ゆうか)さんのような芸術家や
その作品は、世の中に必要なものだよね。そして、彼女の絵には、
その作品を見る人を、自由にしてくれるような、自由感もある。これも岡本太郎さんが、
語っている、すぐれた芸術といえるところだよな。
岡本太郎さんは、『見る人の世界観や魂を根底から変えてしまったり、
その人の生活を変えてしまうほど、力を持ったものが、ほんとうの芸術だ』
と言っているけど、沢木友香さんの絵には、そんな不思議なパワーがあると思うよ。・・・

 信也は、沢木友香(ゆうか)の描いた『 背中で、感じる、温もり 』という絵に、
「 ユーモラスで、温かみがあって、元気をもらえて、最高にすてきな絵ですね!」
とコメントを書いた。
 
・・・その絵は、背もたれのある椅子、その上に左右から座る男女。
すっぽり頭からかぶれるフードつきの赤い服に身を包んでいるから、
性別も見分けにくいけど、左に座るその優しい横顔は女性だろう。
その女性は大切そうに、緑の葉がしげる植物の、その根を手でやさしく包んでいる。
右に座る 男性のほうは、口から、添えた手のひらに向けて、
白いつぶつぶのような、シャボンのような、細かく軽い丸いものを、吹き出している。
何なのだろう。もしかしたら、女性が持つ植物の花粉とか種だろうか?
そんな二人は 背中を合わせて座っている。それも素足で。まわりは暖かそうな黒い色
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