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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
030話 修学旅行編 最終日 修学旅行の終わり
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る」
「ええ、エヴァンジェリンの言うとおりですね」
「「…………」」

…俺と姉さんはもう声を出すことが出来ないでいた。
本当にもとの世界の常識が違いすぎるから。

「お前達は、もう帰ろうという気はないのだろう?」
「ええ…もとより片道切符みたいなものだし、それに今戻れたとしてもどうせ表裏どちらにも居場所なんてもう存在していないから」
「ああ…家族と呼べる者達もいるにはいるが、もし匿えばともども殺されてしまうのが目に見えているからな。だからあっちで実現できなかったことを今度はこちらで目指そうと思っている」
「お前の言う正義の味方という理想か。だがな、こちらでもそれが実現できるほど世の中は甘くはないぞ?」
「それは百も承知だ。しかし、俺は挫折するわけにはいかない。それが養父との誓いでもあり、ある男への挑戦状でもあるからな」
「む? ある男とは…?」
「それは…」

そこでネギ君達の声が聞こえてきたので話はここまでになった。
エヴァがなにやら不満そうだったがさすがにこれ以上は話さない。
暗い雰囲気はすべて心にしまいこみ俺達はみんなのところに向かった。
なにやら同伴していた朝倉が記念写真を撮るというので俺が一番背は高いので一番後ろに並んだが、なぜか不平不満の声が朝倉他他所から聞こえていつの間にかこのかの隣に並ばされていた。
それによってこのかは顔が真っ赤になり、そこをタイミングよく(悪く?)朝倉に撮られてしまい表面上は普通にしていたが恥ずかしい目にあった。
…詠春さんには後にマジな顔で「娘をお願いします」と言われた時は本気で焦った。

他に特記する点といえばネギ君の方は詠春さんになにやらナギさんの手がかりをもらったようで嬉しがっていたこと。
姉さんがエヴァになにか相談を持ちかけていたこと。
なにより、刹那も心を開きこのかと仲直りできたというのが大きいな。




………そういえば、昔の写真にあいつ(・・・)の顔があったが、なにやら関係がありそうだな?
それだけを懸念に思いながらも、回りのどたばたのうちに修学旅行は幕を閉じたのだった。


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