暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダーディロード〜MASKED RIDER DELOAD〜
第二部〜雅、結婚騒動〜
EPISODE20『水面』
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「君は紛れもなく正義のヒーローだよ。」
「…そんな!」
「切ちゃん、みんなのギアはイグナイトモジュールの設置の為に修理中。今動かせるのは私と切ちゃんしかいない。」
「「イグナイトモジュール、抜剣!」」

コンバータギアは結晶の刃を生成して翼とクリスに突き刺さる。すると、二人は黒いオーラに包まれる。

「ッ!ここは!?」
精神空間の中で翼は驚く。翼の目の前には、かつて戦死した撃槍・ガングニールの初代装者にして翼の親友であった少女、天羽奏が手を振っていたからだ。
「奏!?」
翼は近づいて抱擁する。しかし、翼が抱きつくと奏は切り裂かれたようにバラバラになって落ちる。
「…そうだ…私は(つるぎ)。剣は人を愛することなんて出来ない…」
その身を護国の刃と例える翼は刃故の苦悩に怯えてしまう。

「パパ!ママ!」
クリスもその頃、精神空間の中でかつて戦地に連れて来られた時の悪夢を見せられていた。たとえ叫んでも争いは止まらず、目の前の人は血を流して動かなくなる。
「やっぱり、私は独りなんだ…私は誰かと一緒にいちゃいけない。私は…幸せになっちゃいけないんだ…」
クリスは子供のように体育座りをして泣いてしまう。

「なんだ、結局使えないのか。」
ダインスレイフの悪夢に呑み込まれる二人を見てキャロルは言う。
「あれが、独りで全てを救おうとする結果なのか…」
幽汽は言う。すると、翼とクリスは黒いオーラが消えてしまう。
「くっ、我々では使えないのか!?」
翼は言う。
「どうした!その程度か?」
キャロルは火の錬金術を使って翼とクリスを焼き払おうとする。しかし、
「Balwisyall Nescell gungnir tron」
一つの起動の歌、聖詠が聞こえ、ガングニールを纏った響が現れる。
「来たか。」
キャロルと幽汽は構える。
「立花!?」
「ったく、おせーぞ!」
翼とクリスは立ち上がる。
「二人ともごめん!もう一度、やってみよう!」
響達はコンバータギアを外す。
「「「イグナイトモジュール、抜剣!」」」
響達は黒いオーラに呑み込まれる。
「ぅぅうっ…ぅがあぁぁぁっ!」
響達は暴走する力に呑み込まれ、唸り声をあげる。
「まるで昔の僕だな。」
「どうした、雅。」
「今から何百年も前、僕の能力は誰かとの繋がりがあって初めて真価を発揮するのに、それを無視して自分の手で全てを救おうとしていた。まったく、みんなが見ていられないって言っていたのは、こういうことだったのか…」
幽汽はキャロルに言う。そして、
「どうした!お前達は隣にいる誰かを頼ることすら出来ないのか!そんなことで目の前の命を救うことが出来るのか!それでよく仲間とか言えるな!」
幽汽は煽るように言う。
「仲…間…」
響の口は開き、翼とク
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