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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep33再びの決戦に向けて〜Interval 7〜
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†††Sideティアナ†††

『――ということらしいの。母さんとティアナのお兄さんの目的は』

あたしとスバルは思いのほか軽傷だったから、“ヴォルフラム”での治療だけで完治。いま思えばお兄ちゃんもクイントさんも全然本気じゃなかった。向き合う覚悟を決めた今だから判ること。だからこそあたしとスバルは、打ち身と小さな内出血だけで済んだ。
“オムニシエンス”から本局に帰ってからは少しの仮眠。そして、スバルに呼ばれて部屋に行くと、スバルはギンガさん達と通信していた。そこで聞いた。お兄ちゃんとクイントさんの本音、その目的(ねがい)を。

「あたし達のために、お母さんは、お母さんとティーダさんは・・・」

管理局が一枚岩じゃないからこその悲劇。本局に来るとそれが際立って判る。派閥なんてものが闇に隠れて存在していることに。
上層部のそんな闇が選択した私腹とかによって謀殺された局員。それが“テスタメント”幹部のもう1つの顔。そしてお兄ちゃん達は、あたし達がそんなことにならないように、今の内に管理局を変える。それが2人の“テスタメント”としての最大の目的だった。

『ママリンは言ってたっス。あたし達と生きたかったって。でも、それは叶わない。だからあたし達の未来だけは守るって』

ウェンディのあんな沈んだ顔見たことない。

『スバル、母上は何か言っていなかったか?』

チンクにそう聞かれたスバルは、“オムニシエンス”での戦いを思いだしているのか深く考え込み始めた。あたしはあたしで思い出す。お兄ちゃんとの戦いを。お互いのクロスファイアシュートが決定打にならない弾幕戦。いろんな弾種を撃つけどどれも相殺されて。接近戦に持ち込まれるとお兄ちゃんの方が一枚上手で。

(本当に強かった・・・)

だからこそ使おうとした、お兄ちゃんにはすでに知られているかもしれない、あたしの奥の手である幻術と集束砲。だけどそれは使わなかった。集束砲は時間が掛かるし、幻術に関しても、1度姿を隠してからの発動じゃないとすぐにバレてしまう。

――ティアナの覚悟と決意は解かった。だけど、僕にも引けない覚悟と決意がある――

戦いの最中にあたしに見せたお兄ちゃんの少し寂しげな顔。ギンガさんから聞いたお兄ちゃん達の目的を知った今なら、その寂しげな顔の意味も解かる。お兄ちゃん達は死んでもなお、あたし達のことを想っていてくれた。あたし達のため。だけどそこに立ち塞がるのがあたし達だった。あたし達が引かないなら、お兄ちゃん達も引けない。

「お母さんは・・・そう決めたんなら貫き通しなさい、って」

スバルの言葉にチンクは『そうか』だけ言って黙り込んだ。今度はギンガさんがスバルにこれからどうするのか尋ねる。

「管理局員としてお母さんを止める。それがあたしの貫く
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